Mars&Jupiter

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ジョージ・アンタイルの交響曲第4番「1942年」を聴きながら二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2008-10-23 08:20:53 | 古典~現代音楽北アメリカ編
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは1900年生まれのアンタイルの交響曲。
CDの解説によるとニュージャージー州のトレントンで、
7月8日小さな靴屋の息子として生まれた彼は、
16歳でコンスタンティン・フォン・ステルンベルクに師事した。
ステルンベルクはリストの弟子の一人であった。
その後ブロッホに師事し、1923年にはパリに渡った。
1926年には作品を発表し、1934年には公式にデビューした。
「アメリカのショスタコーヴィチ」と呼ばれるように、
その曲はショスタコーヴィチとフランスの近代音楽を
ミックスしたような感じがする。

交響曲第4番は、題名通り1942年に作曲された。
第一楽章モデラート-アレグレットの冒頭で奏される旋律は、
いかにもショスタコーヴィチ風である。
これはフルートから始まる主題にもあてはまり、
小太鼓の軽快なリズムに乗って登場する主題は、
フランス的な明るさを持ちながらも軍隊的で、戦争を感じさせ、
タイトルの年が意味する第二次世界大戦中の状況を想起させる。
マーチ風の音楽は、そのような戦争の緊張感を想像させる。
第二楽章アレグロは、叙情的な旋律で始まる。
その主題は様々な楽器に受け継がれていく。
もう一つの主題がみせる映画音楽を聴いているような音楽は、
ロマンティックなところはアメリカの作曲家らしい。
楽章の後半には第一楽章の主題も顔を現わす。
第三楽章スケルツォ(プレスト)は、
ショスタコーヴィチ風のスケルツォである。
軽快な音楽は、滑稽な感じであるが、
フーガ風の展開はこの技量の高さを感じさせる。
最後は冒頭の主題が登場してあっさり終わる。
第四楽章アレグロ・ノン・トロッポは、
サティ風のフランス的な感じを思わせる音楽で始まる。
木管楽器のソロで受け継がれる旋律はショスタコーヴィチ的である。
お祭り気分の明るい旋律と、ショスタコーヴィチ風の
戦争を感じさせる音楽と滑稽な感じの音楽が混ざり合い、
堂々としたフィナーレへと向かっていく。
明るい未来を感じさせながらもそこに影を感じさせながら、
圧倒的な勝利感を思わせるコーダで終わる。
コメント
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