Mars&Jupiter

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メレディス・ウィルソンの交響曲第1番「サンフランシスコ交響曲」を聴きながら自由が丘から外苑前まで歩く

2008-10-14 06:58:37 | 古典~現代音楽北アメリカ編
昨日は自由が丘駅から外苑前駅まで歩きました。
自由が丘駅から目黒通りに入り、都立大学駅の先、
環七通りに入り、東横線沿いに歩き、学芸大学駅を通過し、
その先から五本木から駒沢通りに入り、
そのまま恵比寿駅を通過し、六本木通りに入り、
途中住宅街の中を入り、南青山四丁目、三丁目を通り、
青山通りに入り、そのままベル・コモンズの前を通り、
BMV前の時計塔前の広場でBOSSA2008のイベントを聴く。
ここまでかかった時間は1時間40分弱だった。

途中で聴いたのは1902年生まれのメレディス・ウィルソンの交響曲。
アイオワ州のマーソンシティに生まれた彼は、
CDの解説書によると作曲家としてだけではなく、
フルート奏者、作家、指揮者としても活躍した人物のようだ。
14歳でダムロッシュ音楽芸術研究所(現ジュリアード音楽院)に入り、
ジョージ・バレアにフルートを、モーティマー・ウィルソンに作曲を、
ヘンリー・ハドリーに指揮法を師事したようだ。
スーザの楽団にフルート奏者として参加して活躍し、
ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団でも奏者として活躍した。
1932年にはNBCの音楽監督として参加したようである。
ポピュラー音楽でも多くの曲を残している。

交響曲第1番ヘ短調「サンフランシスコ交響曲」は、
カリフォルニア大地震の30周年のために作曲された。
地震という大災害の記憶は、人々が忘れてはいけないだろう。
第一楽章アンダンテ-アレグロ、マ・モルト・モデラート
-アレグロ・モデラートは-ヴィヴァーチェは、
アンダンテの序奏部は、物思いにふけたような感じで始まり、
アレグロ、マ・モルト・モデラートに入り、
二つの主題が提示されるが、一つは男性的な主題であり、
もう一つの主題は、古い賛美歌調の旋律のようである。
音楽はこの二つの主題をもとに展開されていくが、
サクソフォーンで奏される主題は、甘く、
せつなく、悲劇的なところも感じさせるので
サンフランシスコ大地震の記憶を想起させる。
再現部前の11分台に登場するフルート・ソロは技巧的であり、
フルート奏者としてオーケストラで活躍していた彼らしい。
再現部のあと映画音楽のような開放感のある音楽が、
支配的となり、輝きある堂々としたコーダで終わる。

第二楽章アンダンテは、荒廃し被害を受けた街の復興の様子が、
描かれた楽章で、やりきれない絶望感から立ち直り、
希望を持ち、街の再建に立ち向かっていく人々の姿が描かれる。
第三楽章プレストは、木管楽器を中心に最初展開され、
メンデルスゾーンを思わせるような明快な音楽で、
娯楽を楽しむ束の間の人々の喜びを描いているかのようだ。
中間部に現れる旋律は悲しげな曲調であり、対照的である。
再び最初の主題が登場し、音楽は切れ目なく終楽章に入る。
第四楽章アレグロは、希望を示すような明るい旋律と、
思いつめたような旋律が登場し、これらをもとに展開される。
最後は映画のように、ハッピーエンドのような感じで
苦難を乗り越えた人々の不屈の精神を示すかのように
堂々とした圧倒的な勝利感のあるコーダで終わる。
それにしても災害はいつやってくるかはわからないが、
その忘れてはいけない過去の記憶をこのような音楽の形で、
残すことは必要なのかもしれないと聴いていて思うのであった。
コメント
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