Mars&Jupiter

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ハワード・ハンソンの交響曲第2番「ロマンティック」と交響曲第4番「レクイエム」を聴く

2008-10-25 06:00:09 | 古典~現代音楽北アメリカ編
昨日は横浜から星川駅まで歩きました。
途中聴いたのは1896年生まれのハンソンの交響曲。
彼の略歴は以前管弦楽編で簡単に触れたので、
ここでは省略するが、7つの交響曲があり、
そのなかでも有名な交響曲は第2番である。
交響曲第2番「ロマンティック」作品30は、1930年に作曲された。
ボストン交響楽団創立50周年を記念して書かれた作品である。
指揮者クーセヴィツキーがハンソンに委嘱したものである。
もちろん、初演はこの指揮者と楽団のコンビによって、
1930年11月28日に行われた。

第一楽章アダージョ-アレグロ・モデラートは、
ソナタ形式の楽章で何か不安を感じさせるような序奏で始まる。
そのあと提示される第一主題は、金管楽器によって力強く奏される。
第二主題は対照的におだやかでロマンティックな旋律である。
展開部では、その二つの主題をもとに展開されるが、アメリカ的である。
再現部のあと、大らかで情熱的な音楽は、最後静かに終わる。
第二楽章アンダンテ・コン・テネレッツァは、三部形式で書かれ、
おだやかでやさしさがあり、ノスタルジックな旋律が印象的だ。
第一楽章の序奏の音楽も奏され、ホルンによる壮大な音楽が続く。
最後は静かに消え入るように終わる。
第三楽章アレグロ・コン・ブリオは、
循環形式で書かれているようだ。
活気のある弦楽器と金管楽器の力強い旋律で始まる。
中間部は勇気付けさせるような堂々とした旋律で、
徐々に勢いをあげていくのが心地いいが、
そこに第一楽章の第一主題が登場するところが心憎い。
そして第一楽章の第二主題も登場し、全体の統一感が示され、
最後は勝利感のある華やかなフィナーレで終わる。

交響曲第4番「レクイエム」作品34は、1930年に作曲された。
「愛する父を偲んで」作曲された作品のようである。
第一楽章「キリエ」は、深い悲しみに満ちた楽章である。
やるせない想いと、過去の楽しい想い出が、
おだやかな雰囲気の中で表現されているように聴こえる。
第二楽章「鎮魂の祈り」は、グレゴリオ聖歌の旋律を使い、
おごそかな死者への祈りの音楽がゆったりと奏される。
第三楽章「怒りの日」は、スケルツォにあたり軽快な曲である。
死の苦しみが表現されているかのような部分がある。
第四楽章「永遠の光」は、静かで安らかな感じで始まる。
しかしやがて音楽は不安な感じの雰囲気になり、
そして第一楽章の「キリエ」の旋律が再現され、
最後は静かに消えるように終わる。
コメント
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