Mars&Jupiter

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ヴァディム・サルマノフの交響曲第4番ロ短調を聴く

2008-10-02 06:51:50 | 古典~現代音楽ロシア編
昨日は久しぶりに会った人と短い時間飲んだので、
ウォーキングを休みました。
昨日聴いたのは1912年生まれのサルマノフの交響曲。
サルマノフはレニングラードに生まれた作曲家で、
理科と音楽を好んだため、大学も理科大学に進み、
卒業後24歳の時にレニングラード音楽院に入学した。
グネーシンとシテインベルクに師事し、1941年卒業した。
その時期は、独ソ戦が展開された時期であり、
彼は軍務に服しており、30代半ばになって、
ようやく積極的に作曲活動を行うようになり、
徐々にその名声を獲得するようになっていったようだ。

交響曲第4番ロ短調は1963年作曲された3楽章制の作品で、
指揮者ムラヴィンスキーに献呈されている。
第1楽章モデラートは、弦の不安な雰囲気で始まる。
コラール風の旋律と牧歌風の主題を中心に展開される。
寂しさとのどかな感じで、しかしながら一部では、
ショスタコーヴィチ的なところもあり、最後は静かに終わる。
第2楽章行進曲風は、トランペットから始まる華やかな曲。
軽快な行進曲とスケルツォ風の諧謔的な音楽(ショスタコーヴィチ的)と
第1楽章のコラール風の主題が登場し、スケルツォ風の音楽が現れ、
最後は冒頭の華やかな音楽が再現されて終わる。
第3楽章アンダンテは、第1楽章の不安定な感じが続く。
第1楽章のコラール的な主題も登場しながら、
ショスタコーヴィチ風な展開を見せていく。
中間部に現れるフルート・ソロの寂しげな旋律が印象的だ。
何か自分の人生を振り返るかのような音楽である。
この交響曲を発表した翌年にサルマノフは亡くなっているので、
そのようなこともあるのかもしれないが、
最後の終わり方は安らかな感じで静かに終わる。
コメント
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