Mars&Jupiter

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ディエゴ・オルティスのバッソ・オスティナートをもつ3つのレセルカーダを聴きながら、横浜から星川まで

2009-10-11 12:06:40 | 中世・ルネサンス音楽器楽曲・合奏曲編
昨日は横浜から星川駅まで歩きました。
途中聴いたのは1510年頃に生まれたオルティスの作品。
ただ、彼の生涯については、わからないことが多く、
生まれた年を1500年頃とか1510年頃とか、
1525年頃と書いているものそれぞれある。
没年については1570年頃とか1570年以降となっているので、
この没年についてはだいたい一致する。
トレドに生まれた彼は、優れたヴィオラ・ダ・ガンバ奏者であり、
1553年にローマで「変奏論」という主著を出版したことで知られる。
ナポリ総督の宮廷で聖歌隊長を務め、
ヴィオラ・ダ・ガンバの作品のみならず、宗教曲も作曲したようだ。
「バッソ・オスティナートをもつ3つのレセルカーダ」などは、
1553年に出版された「変奏論」の中に収められている作品の一つである。
今回聴いたCDは、ジョルディ・サバールのヴィオラ・ダ・ガンバ、
ヘノベーバ・ガルベスのハープシコード(またはポジティフ・オルガン)、
セルジ・カサデムントのテノール・ヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏である。

「バッソ・オスティナートをもつ3つのレセルカーダ」の中の、
最初の第8番はフォーリアによるもので、
ハープシコードが弾く伴奏の上で、
ヴィオラ・ダ・ガンバがのびやかな旋律を奏し、
主題に基づく変奏を展開していく。
2曲目の第1番は、古いパッサメッツォによるもので、
やはりヴィオラ・ダ・ガンバがのびやかな旋律による変奏が心地よい。
3曲目の第2番は、新しいパッサメッツォによるもので、
変奏の中でヴィオラ・ダ・ガンバの技法が発揮される。
舞曲風の優雅な曲で、楽しい感じの作品である。

「マドリガーレ『おお幸せな私の眼よ』による4つのレセルカーダ」の、
第4番は、ポジティフ・オルガンとヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏。
歌うような旋律が対位法的な展開を見せながら、やさしく奏される。
第1番以降は、ハープシコードとヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏。
ハープシコードの繰り返される伴奏に乗って、
即興風にヴィオラ・ダ・ガンバが流れるような旋律を奏でていく。
第2番も同じだが、ヴィオラ・ダ・ガンバが奏する旋律は、
低音ではなく、高音部が中心となった主題で変奏が展開される。
第3番は、低音部から始まり、同じような変奏が展開される。
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