Mars&Jupiter

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ルイス・ベネーガス・デ・エネストローサの「では話してくれぬのか」を聴く

2009-10-26 21:36:45 | 中世・ルネサンス音楽器楽曲・合奏曲編
今日は風雨が強くウィーキングを休みました。
今日聴いたのは1510年頃に生まれたエネストローサが編著し、
1557年刊行した「新式タブラチュアによる譜本」の中からとりあげる。
彼の生涯については記録がほとんど残されておらずわからない。
ビウエラや鍵盤楽器の奏者だったのだろうというのは推測できる。
「では話してくれぬのか」などの作品もこの譜本の中に収められている。
今回聴いたCDは、ホセ・ミゲル・モレーノのビウエラ演奏による。

「では話してくれぬのか」は、原曲が歌曲と思われる旋律を、
高音部と低音部によって奏でていくが、
最初は高音部が旋律を奏で、低音部が伴奏を奏でるが、
途中から低音部が主導権を握って旋律を奏で、高音部がそれを支え、
この交替が二回繰り返される趣向の凝った曲である。
「『クラーロス伯のロマンセ』による5つのディファレンシアス」は、
「クラーロス・デ・モンタルバン伯爵のロマンセ」という
作曲者不詳による主題によるディファレンシア(変奏)である。
素朴でありながら、魅力ある旋律が5つの変奏により、
ビウエラによって軽快に奏されて美しい響きである。
コメント
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