Mars&Jupiter

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リヒャルト・シュトラウスの4つの最後の歌AV150を聴く

2014-01-13 12:47:26 | リヒャルト・シュトラウスの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりあげるのはリヒャルト・シュトラウスの歌曲で、
1948年に作曲された4つの最後の歌AV150である。
聴いたCDはアニヤ・ハルテロスのソプラノ、
マリス・ヤンソンス指揮、バイエルン放送交響楽団による演奏。
2009年3月に行われたライブ録音のようである。
第1曲「春」は、ヘルマン・ヘッセの詩によるもので、
春の風景をソプラノは甘美に歌っていくのだが、
そこには何か諦観のようなものも感じる。
第2曲「9月」もヘルマン・ヘッセの詩によるもの。
夏から秋への移り変わりとともに、
生きることの疲労感が歌われていく。
第3曲「眠りにつくとき」もヘルマン・ヘッセの詩によるもの。
ここでは、前曲同様に疲労感と眠りの世界への誘いが歌われるが、
その夜の眠りが死の世界を思わせていく。
中間のヴァイオリン独奏が甘美な旋律を奏で、
再びソプラノが歌い出し、最後はおだやかに終わる。
第4曲「夕映えのなかで」は、アイヒェンドルフの詩によるもの。
この詩の中には、さすらいに疲れた者が夕映えの中で眠り、
これが死なのだろうかということばがあるように、
死を一層感じさせるし、ホルンの響きは遠い世界、
すなわち死の世界を予感させるものである。
それでいておだやかで平和な気持ちにあり、
最後の終わり方も、それを思わせるようにおだやかである。
コメント
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