Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

グスタフ・ホルストの2つのヴァイオリンと小オーケストラのための二重協奏曲を聴き、横浜から星川まで

2009-02-23 21:30:12 | グスタフ・ホルストの交響曲・管弦楽曲
今日は、横浜から星川駅まで歩きました。
今日聴いたのは1874年生まれのホルストの作品。
ホルストについては有名な作曲家なので、略歴は省略する。
2つのヴァイオリンと小オーケストラのための二重協奏曲作品49は、
1929年に作曲された作品で、当時イングランド中心に活躍していた
ハンガリー出身のヴァイオリン奏者であるアディラ・ファキーリと
イェリー・ダラーニの姉妹のために作曲された。
初演は1930年4月3日クイーンズ・ホールで、
オスカー・フリートの指揮で行われ、同年9月18日に、
作曲者自身の指揮でプロムス(プロムナード・コンサート)にて行われた。
今回はアンドリュー・ワトキンス、ニコラス・ウォードのヴァイオリン、
ヒコックス指揮、シティ・オブ・ロンドン・シンフォニアの演奏で聴いた。

第一楽章スケルツォは、低弦のオスティナート的な動きに合わせ、
管弦楽の序奏に続き、2つのヴァイオリン独奏が入り、
独奏ヴァイオリンが弾く旋律は、叙情的で民謡的なものであるが、
2つのヴァイオリンは別々の旋律を弾いていくのがおもしろい。
軽快な感じで曲は進行し、最後静かに終わる。
第二楽章ラメントは、1つのヴァイオリンの独奏で始まり、
それにもう一つのヴァイオリンが遅れて絡んでくる。
ゆったりとしたテンポの中で、一方のヴァイオリンが伴奏的に、
一方が主旋律を弾くように始まるが、やがて両者の関係は逆転し、
やがてはそれぞれ別々の旋律を奏でていき、
最後管弦楽が加わり、ヴァイオリンは叙情的な旋律を弾いていく。
その旋律は管弦楽に引き継がれ、管弦楽のみとなり静かに終わる。
第三楽章固執低音に基づく変奏曲は、1つのヴァイオリンの旋律を、
もう一つのヴァイオリンが追いかけ、対位法的な展開をしていく。
このオスティナート風の旋律は管弦楽の各楽器にも引き継がれ、
執拗に繰り返されていくが、いかにもホルストらしい作品である。
中間部は2つのヴァイオリン独奏が中心となり、
第二楽章を思い起こさせるようなゆったりした音楽となる。
その背後でティンパニがオスティナート風の旋律を鳴らし、
やがて管弦楽がその旋律を全体で鳴らし、華やかに終わる。
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ウォルター・リーのハープシコード協奏曲、そして発表会の手伝い

2009-02-22 23:05:25 | 古典~現代音楽イギリス編
今日は、ウォーキングを休みました。
発表会の手伝いで、六本木ノチェーロに行きました。
今日聴いたのは1905年生まれのリーの作品。
今回からは協奏曲もイギリス編に入る。
ウォルター・リーはロンドンのウィンブルドンに生まれ、
ハロルド・ダークに師事し、ケンブリッジ大学の
クライスツ・カレッジを1926年に卒業し、ベルリンに渡り、
ベルリン芸術大学でヒンデミットに学んだようだ。
第二次世界大戦中の1941年兵役に服し、
翌42年リビアのトブルク周辺の戦闘で亡くなったようだ。
ハープシコード協奏曲は1936年に作曲された作品で、
弦楽オーケストラとハープシコードのための協奏曲である。
今回はジョージ・マルコムのハープシコード、マリナーの指揮、
アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ
(アカデミー室内管弦楽団とも表記される)の演奏のCDで聴いてみた。

第一楽章アレグロは、新古典主義的なさわやかな曲だ。
古典的なスタイルと現代的な感覚が共存している。
軽快なハープシコードの独奏と、弦楽のやりとりがいい。
中間部には長めのカデンツァがあり、
奏者のテクニックを十分に発揮する場が設けられている。
最後は最初の部分が再現され、明るい感じで終結する。
第二楽章アンダンテは、チェンバロの独奏で始まる。
やがて弦楽器がやさしく包み込むように入ってくる。
両者のかけあいによって曲は進行し、
ゆったりとしたテンポの中で叙情的な旋律が展開される。
第三楽章アレグロ・ヴィヴァーチェは、
軽快なテンポの中で展開されるリズミックな音楽である。
ハープシコードの独奏による流れるような旋律がいい。
駆け抜けるように終わる2分足らずの楽章である。
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外山雄三のチェロ協奏曲を聴きながら横浜から星川駅まで歩く

2009-02-21 20:39:23 | 古典~現代音楽日本編
昨日は、横浜から星川駅まで歩きました。
途中聴いたのは1931年生まれの外山雄三の作品。
彼の略歴については管弦楽編で触れたので省略する。
チェロ協奏曲は1966年から1967年にかけて作曲された。
ロストロポーヴィチのすすめで作曲し、
ロストロポーヴッチに献呈された作品である。
今回はロストロポーヴィッチのチェロ、外山雄三の指揮、
モスクワ放送交響楽団の演奏によるCDで聴いてみた。

第一楽章アンダンテは、チェロ独奏から始まる。
その旋律は日本的なもので、管弦楽が奏する序奏風の音楽は、
ハンガリーのバルトークやコダーイの音楽に似ている感じだ。
第二楽章アレグロは、短く軽快な日本の民謡風の音楽で、
チェロのテクニックが発揮される楽章である。
第三楽章アンダンテは、叙情的な音楽で、ゆったり始まる。
哀愁が漂う管弦楽の伴奏に乗って、
チェロが朗々と聴いたことのあるような日本の民謡を歌い上げ、
管弦楽もそれを引き継ぎ様々な歌を展開していく。
第四楽章アレグレット・ポコ・インプロヴィザートは、
チェロのピッチカートで始まるちょっと趣向の変わった音楽だ。
まるで三味線か何かを模倣しているかの感じでもある。
第五楽章レントは、情熱的な感じのチェロ独奏で始まる。
ここでの管弦楽の音楽も第一楽章のようにバルトークやコダーイ風だ。
チェロは民謡の哀愁に満ちた叙情的な旋律を奏でていく。
第六楽章アレグロは、民謡風の激しい旋律から始まり、
チェロ独奏によるカデンツァ風の音楽を奏で、
管弦楽とチェロ独奏により、盛り上がって終わる。

なお、今回とりあげた協奏曲日本編の
CD等の情報は、以下のアドレスに載せてあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~bocchi07/concerto-music-cd-japan.html
参考にしていただければ幸いです。
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諸井誠のピアノ協奏曲第1番を聴きながら二俣川から西谷まで歩く

2009-02-20 23:36:23 | 古典~現代音楽日本編
昨日は、ウォーキングは休みました。
親類の家に泊まり、武雄市にある両親の墓参りにいってきました。
(今回はあいにくの雨だったので歩くことはしませんでした。)
昨日飲んだ能古見の純米酒あらばしりは実においしかった。
もう一度飲んでみたいと思わせる日本酒である。
そして今日は横浜に戻り、二俣川から西谷まで歩きました。
途中聴いたのは1930年生まれの諸井誠の作品。
彼の略歴については管弦楽編で触れたので省略する。
ピアノ協奏曲第1番は、1966年に作曲された。
同年江藤俊哉のヴァイオリン、森正の指揮、
NHK交響楽団により放送初演された。
今回は小林仁のピアノ、若杉弘の指揮、
読売日本交響楽団の演奏のCDで聴いてみた。

第一楽章カプリス、アレグロ・コン・ブリオは、
リズミックで、激しく荒々しい感じで始まる。
ピアノのテクニックを発揮するカデンツァ等も設けられており、
ストラヴィンスキー風な部分もある感じがする。
第二楽章ノクテュルヌ、レントは、夜の世界をイメージさせる。
管弦楽が作り出す音楽は、日本的な部分を感じさせる。
ピアノはそれに続き、即興風の独奏カデンツァを展開する。
深遠な世界と怪しさと暗い中でもいろいろなものがうごめき、
見えてくる世界を描写したかのような音楽である。
だから幻想的で視覚的な音楽であるともいえる。
第三楽章フィナーレ、アレグロ・ヴィヴァーチェは、
激しいピアノと管弦楽による序奏から始まる。
リズムが強調され、舞曲風であるとともにダイナミックである。
最後は自由な即興カデンツァを含みつつ、
激しく荒々しい中、突如終わる。
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三善晃のヴァイオリン協奏曲を聴きながら渡辺通駅付近から中州周辺まで歩く

2009-02-19 09:21:26 | 古典~現代音楽日本編
昨日は、渡辺通駅付近から中州周辺まで歩きました。
夕方博多空港に到着し、福岡市内を歩き回わった。
途中聴いたのは1933年生まれの三善晃の作品。
彼の略歴については管弦楽編で触れたので省略する。
ヴァイオリン協奏曲は、1965年に作曲された。
同年江藤俊哉のヴァイオリン、森正の指揮、
NHK交響楽団により放送初演された。
今回は江藤俊哉のヴァイオリン、若杉弘の指揮、
読売日本交響楽団の演奏のCDで聴いてみた。

第一楽章ディアローグ、レントは、
二つのティンパニの連打で静かに始まり、
フルートに導かれヴァイオリン独奏が主題を奏でる。
これを繰り返した後、主題提示から展開へと入っていく。
曲の中心はヴァイオリンの独奏であり、
管弦楽はそれに時々激しく色彩的な音を加えていく。
再現ではフルートとティンパニが入り、静かに終わる。
第二楽章オスティナート、プレストは、
フルートにより変拍子風の旋律のあとヴァイオリン独奏が入り、
前楽章とは対照的に激しく動きのある音楽となっている。
オスティナート手法で書かれているこの楽章では、
オーケストラとヴァイオリンとの間でやりとりされていくが、
なかなか聴いていておもしろく、印象的な音楽である。
中間部はゆったりとした部分があるが、
カデンツァ風の長いヴァイオリン独奏が終わると、
再びオーケストラが入り荒々しさをいったん取り戻し、
最後は静まって終わり、次のゆったりとした楽章に移る。
第三楽章ラメンタービレ、レント=プレストは、
最初ゆったりとした中、哀愁のある歌のような旋律が奏される。
ヴァイオリン独奏は嘆きのようなその旋律を美しく奏でていく。
曲は中間でプレストに転じ、前半とは対照的な音楽となり、
ヴァイオリンとオーケストラにより荒々しく、激しくなるが、
最後は静まり、冒頭の旋律が現れ、消えるように終わる。
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