引き渡し

2011-12-19 19:50:21 | 青葉の家

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仙台に建つ「青葉の家」が、ついに引き渡しの日を迎えました。

3月の震災後、建物本体を着工しました。材料不足、人手不足のなか、無事に最後まで工事をすすめてくれた工務店には、本当に頭が下がる思いです。

引き渡しの日、あろうことか僕は、思いきり風邪をひいてしまうという失態!!をしてしまったのでした。なんとなくモウロウとしながらも、いつも以上に引き渡す感慨にひたってしまいました。

家具はまだ、無い。

植栽もまだ、これから。

でも、柔らかい陰影に彩られた、自然素材の素朴な質感が、5年後、10年後と時間をかけて、ゆっくりと味わいを増していく家になっていくことを予感させてくれました。

うーん、名残惜しかった。

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ロッジア

2011-11-28 18:05:07 | 青葉の家

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仙台で進行している「青葉の家」の現場。

上の写真は2階部分にあるロッジアの写真です。ロッジアというのは、屋根で覆われたテラス空間、というような意味合いをもっています。16世紀イタリアの建築家アンドレア・パッラーディオは、ロッジア空間の名手で、美しい半屋外空間を数多く設計しました。イタリアには心地よいロッジア空間が、住宅にも都市建築にも多くみられます。エアコンなしに屋外で積極的に過ごそうとすることは、今後ますます重要になるのではないでしょうか。

「青葉の家」のロッジアは個室の前に位置しており、椅子と小さなテーブルでも出してくつろぐ場所ですから、物干しテラス、というわけにはいきません。この後デッキを敷いて、腰壁がちょうどよい高さになると、適度に開かれた居心地の良い場所になりそうです。あまり開放的になりすぎると、個室とのつながり上、落ち着いた雰囲気になりませんので、ちょうど良いぐらいがいいですね。

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1階部分のリビングの大きな木製窓枠も、大工さんの手によってつくられました。西洋しっくいが塗られた外壁に、タモ材の窓枠の風合いが調和します。幅・高さともに2メートル60センチもある大きな窓。十字に切った桟が、庭の風景をきれいに切り取ってくれそうです。

大きな窓、小さな窓。向き合う光景や環境に応じて、いろいろな雰囲気の窓がしつらえられているのが、この住宅の特徴です。それぞれが個性的で美しい窓辺になることを願いつつ、設計してきました。そのぶん手間のかかる工事内容になりますが、ひとつひとつ丁寧につくってくださっています。できあがったら、またこのブログでもご紹介していきたいと思います。

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