千葉県で計画してきた住宅「印西爽居」が、今週、地鎮祭を迎えました。
ようやくここまできたなという万感の思いと共に、これから始まる工事への期待感と気持ちの引き締め、両方の思いに包まれました。家の名の如く爽やかに風が冴え渡るなか、粛々とした質素な地鎮祭が行われました。その雰囲気のなかに、竣工後この家で営まれるであろう穏やかな暮らしが予感されるようでした。
地鎮祭には、奉献用のお酒を準備します。一升瓶の表に張る筆書きは、僕の父親の手によるもの。地鎮祭の数日前の台風の日、自由が丘の家の和室に置かれた一升瓶は、白い布に包まれて、ほの暗い室内の中で光っているようでした。この家をずっと見守ってきた古道具たちに囲まれて、どこか初々しくも神聖な雰囲気。奉献用のお酒として、とてもふさわしいものに思われました。