ベルリンの旅

2008-05-27 00:31:58 | 旅行記

帰国してからはや2ヶ月。ついに(大袈裟!)はじめようと思います、ベルリン紀行。どういう組み立てで書こうかな~なんて思いながら、とりあえず選んだのがこの一枚。

080526alex

アレクサンダー広場に建つ、旧東ベルリンの象徴・テレビ塔。霧の中にかすみながら聳えています。そう、今回の旅は1週間の短いものでしたが、雨、雪、霧、ひょう、つかの間の晴れ・・・そんな天気でした。3月の後半とはいえ、気温は零下、暗雲が重くのしかかる日々でした。イメージ通りのドイツの冬。でも、ベルリンにはそんな天気がよく似合う。それは他でもなくその重く激しい都市の歴史のイメージを彷彿とさせるからなのだと思います。僕は、どうしても冬にベルリンに来たかった!

数年前、パリとリスボンの旅についてこのブログのなかで、ドイツの思想家ヴァルター・ベンヤミンについて書いたことがありました。彼はパリの都市・文化を論じ、やがてナチスの手から逃れるようにリスボンを目指した・・・というような話。そんな彼が生まれ育ち、やがて彼を追った都市が、ベルリンでした。彼の著書「ベルリンの幼年時代」に描かれた、戦前のベルリンの美しくもメランコリックなイメージ、そして、爆撃で破壊され尽くされた戦時中の死の街のイメージ。そして戦後の分断の歴史。それらのことに思いを馳せながらベルリンに向かったのでした。

今回の旅の真の目的は、ある建築家の作品を見学することでした。建築家の名はカール・フリードリヒ・シンケル。19世紀ベルリンの宮廷建築家でした。ベルリン市内に今だ多くの彼の作品が残っていますが、大本命はベルリン近郊の街ポツダムにある住宅建築でした。

ベルリンとポツダム。このふたつの街のイメージを、何回かにわたって書いていきたいと思います。どうぞよろしくお付き合いください。

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