「古河の家」は完成して半年ほど経ち、植栽も次第に植わってきています。点検を兼ねて様子をみに伺い、生活が徐々にかたちづくられてきているのをみてとても嬉しく思いました。
家ができあがってから、既に何人もの来客があったそうで、多くの方が、真新しい感じがしないね、と言ってくださるそうです。
新しい家だけれども、ずっとそこにあったような雰囲気をつくりだしたかったので、これ以上なく嬉しい感想をいただけたように思います。
この家の敷地の真ん中に、古い井戸が残っていました。かなり昔に造られたものですが、煉瓦でしっかり積み上げて丁寧に造られた井戸。これは今後も使い続けましょうということになりました。
この井戸の位置が決め手になって、中庭型の家になりました。
中庭に面したダイニングの木製ドアをフルオープンにすると、中庭との一体感が得られます。これから蚊の多い季節に備えて、プリーツ網戸という収納式の網戸が備えられています。
レトロなデザインの手動ポンプを据え、植栽に隠れるように電動ポンプも併設され、庭への水遣りに大活躍します。
梅雨の一日。ほの暗い陰影と、木製ドアやチークのダイニングテーブルの質感が心地よく感じます。
庭の緑が鮮やかに見え、美味しいコーヒーとケーキをいただき、贅沢な時間でした。
ゆっくりと流れる静かな時間。
こんな空間をつくれてよかった。