玄関のドア

2019-07-18 21:00:47 | 陶芸家の家


玄関は明るいほうがいい。クライアントと新しい家について打ち合わせをしていると、そのような要望を受けることも多いものです。
もちろんそのような話が挙がるのは自然なことなのですが、ではそれをどのように実現するか、というのは意外に難しいものです。

玄関のドアそのものをガラス張りにするのもよいですが、家の玄関ドアが全部ガラスなのも、ちょっとなあ。そんなご意見もあります。
そこで、ドアは木製で造り、そのまわりをぐるりと防犯ガラス張りにして造ることがあります。

写真は「陶芸家の家」の玄関。玄関ホールは、陶芸作家であるクライアントご本人の作品を展示するギャラリーにもなります。
漠然と明るいのではなく、陰影の印象的な、しっとりとした雰囲気の玄関ホールをイメージしました。

ドアの脇には木を植え、その樹影が左官塗の壁にも映り込んでゆらめきます。
室内から見ると、すりガラス越しに緑陰の気配が感じられます。



その場所にあるものが混然一体となって生み出す雰囲気は、得も言われぬものがあります。

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