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家を建て替えるとき、以前からずっとあった何かを残すことがあります。
多くの場合、それは庭の木々であったり、昔風のガラス戸一枚だったりするのですが、そんなふうにして以前からあったものを残そうとするのはとても自然なことでもあるように思います。
家が新しくできるのは、とてもワクワクすることですし、気持ちも高揚するものだと思います。
でもそれ以上に、できあがった家で長く暮らすためには、安心感や、気持ちが穏やかになるような場所であることが、なにより大切なのではないかと思っています。
古くから残るものにちょっと寄り添うような感じ。そんなものがあるだけで、安心感や、心穏やかさがもたらされるように思います。
ずっと見慣れた木々を窓から眺めながら過ごせるコーヒーコーナー。家の外観は、そんな木々の影の背景になるように。
そんなふうにしてつくった家がありました。
都会のど真ん中の家ですが、独特の癒された気分になります。
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