最近、いくつかの現場で仕上げ材料の素材や色を決めることが重なり、サンプルを片手に悪戦苦闘しています。
どれもが住宅ですから、もう金輪際 塗り直しはききませんよ、というような匠の素材を選ぶというより、メンテナンスを考慮した素材を選ぶようにしています。
外観でいえば、左官塗りの調子と、隣り合う木部の色合いをどうするか。
枯淡。無名色。そんな境地にたどりつきたいものですが、なかなか。
かつて旅行で訪れた場所の写真などを見返すと、やはり日本の中にも素晴らしいものがあるなあとしみじみ思います。
上の写真は、東大寺二月堂裏参道より。
前近代的な自然の素材を用いて造り、時を味方につけて風化する。
いやあ、うつくしい。