写真はイタリア中部のコルトーナという小さな街の、とある小さな教会。
堂内には古びたベンチがあって、長く使われ続けて表面が摩耗し、独特の味が出ていました。
床の舗装石もすっかり擦り減って、いい雰囲気になっていますね。
木や石や鉄などが色あせ、摩耗し、錆びるなどの経年変化した様子をPatinaパティナ というそうで、日本語では「古色」という表現がしっくりくるそう。
新しいものではなく、古びたものに現れる美しさって、ありますよね。
ふだんぼくが家や建物を設計しているときも、できあがってピカピカのかっこいい姿というよりも、使い古された状態をイメージしています。
そんな雰囲気をイメージするとき、どうしても欠かせないのが「自然光」の効果です。
物に趣きを与えパティナたらしめるのは、そう、自然の光なのだと思います。
この小さな教会の堂内でも、小さな窓から印象的な自然光が差し込んでいました。
木が、石が、自然の光を受けて静かに息づいています。
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