絵のなかに描かれた建物に惹かれることがあります。
そのひとつがこれ。ジョットの絵のなかの建物です。
ジョット・ディ・ポンドーネは、ルネサンス絵画の礎を築いた画家として有名ですが、絵の背景に描かれる自然や街並みに、不思議な魅力があるのです。
簡素な箱の組み合わせのような外観に、大小の窓が開けられています。
平屋建てなのか2階建てなのかははっきりわかりませんが(まあ、適当なんでしょうね 笑)、正面の大きな窓はきっととっても大きなサイズなのでしょう。
その窓の先にはシンボリックな木が植わり、斜面から風景が一望できそうな雰囲気です。
室内の様子はよくわかりませんが、壁の渋い色といい、気持ちよさそうな窓辺がありそうな雰囲気といい、そして赤い屋根の塔の可愛らしさといったら!
可愛いらしいといえば、ルネサンスよりも前の時代の宗教画は、人物の個性や感情を表現するということはありませんでした。
ジョットが、人間本来の個性や感情を絵に表したという点でも画期的なのです。
母子像の絵画。優しいマリア様のお顔と、ほら、牛たちも微笑んで。
平明で簡素で優しい絵。
絵画に限らず、ですが、そんな気分をもつものが、ぼくは大好きです。
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