「祖師谷の家」で使ったチークの無垢材のフローリング。
チーク材は古来より堅牢で美しい素材として重宝され、家具や船舶などにもよく使われてきました。
チークに限ったことではないけれど、無垢の良材は伐採規制などにより世界的に枯渇しています。
その状況は今後ますます深刻になっていくと思います。
いろいろな技術は発展していくのだけれども、かねてからあり続けた事物は、ずっとあり続けてくれるわけではありません。
無垢の木をふんだんに使う、というよりも、それらが暮らしのなかで役に立ち、活き活きとした姿を見せてくれるような使い方をしたいものです。
木漏れ日を受けるチーク材の表情を見ているだけで、なんだかいいなと思います。
チーク材は、少し翳りがあるような空間で見ると、その特徴がよく表れるように思います。
まだ真新しい床だけれども、これから暮らしのなかでたくさんキズや凹みもついて摩耗し、それが味になっていくのだろうと思います。
コストを考慮して、要素を抑えて設計した住宅だけれども、その分ひとつひとつの素材や要素の存在感が際立つ家になりました。
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