peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

キバナアキギリ(黄花秋桐)

2005年10月18日 | Weblog


キバナアキギリ(黄花秋桐)シソ科 アキギリ属 Salvia nipponica

10月16日に行われた「一関の森見学会」で、蘭梅山の頂上付近の散策路(遊歩道)で見つけたのだが、そちこちに群生していた。

 山地の木陰に生える多年草で群生することが多い。茎は四角形で、高さ20~40cmになる。葉は対生し、長い柄があり、長さ5~10cm、幅4~7cmで、ふちには鋸歯があり、基部が左右に三角状に張り出しているのが特徴。先は鋭く尖る。

 8~10月、茎の先に花穂をつくり、淡い黄色の唇弁花が段々になってつく。花は長さ2.5~3.5cmほどで、大きく口をあけている。

 和名の「アキギリ(秋桐)」は、花の形がキリ(桐)の花に似ていることによるという。本州の中部地方から近畿地方には紅紫色の花をつける「アキギリ」があるので「キバナ」が付加されているという。
 分布:本州、四国、九州



 画像は、大きく口をあけた花から糸状の雌しべが突き出ているキバナアキギリ(黄花秋桐)

長倉のコナラ(小楢)の大木

2005年10月18日 | Weblog
長倉のコナラ(小楢)の大木

 10月16日に行われた「一関の森見学会」で、一関市萩荘長倉に生えている樹高27m、幹周り(目通周)5m62cm、根元周り7m87cm、根元径2m30cm、目通径1m68cm、推定樹齢400年というコナラ(小楢)を見ました。



 幹周り順位が「岩手県一」で、全国でも山梨県東山梨郡三富村川浦の「広瀬の大ナラ」(幹周5.6m、樹高28m)と並ぶ「日本一のコナラ」だということです。

 コナラ(小楢)の天然分布は、北海道十勝・日高以南、本州、四国、九州の種子島まで と韓国南部である。

 これは、萌芽力が大で、マキや木炭にするために、ある程度大きくなったところで伐採されて利用されてきたコナラ(小楢)では、巨木になっているコナラさえ少ないので貴重な存在だということです。

コナラ(小楢)ブナ科 コナラ属 Quercus serrata

日当たりのよい山地や丘陵に生えている落葉高木で、高さは25mぐらいになる。かつては木炭材や薪として重宝された。現在はシイタケのホダ木(榾木)や家具、器具材などに利用され、庭や公園などにも植えられている。

 樹皮は灰黒褐色で、縦に不規則な割れ目がある。葉は有柄(長さ約1cm)で互生し、長さ5~15cmの倒卵形。葉の裏面には星状毛と絹毛があって白っぽい。

 花は4~5月、雄花序は6~9cmで垂れ下がり、雌花序は短い、ドングリ(堅果)は楕円形で長さ1.5~2cmで、下部は卵形の鱗片にびっしりと覆われた殻斗に包まれている。 分布:北海道、本州、四国、九州、朝鮮



長泉寺のカヤ(榧)の大木

2005年10月18日 | Weblog
長泉寺のカヤ(榧)

「カヤ(榧)は常緑針葉高木で幹は直立し高さ20~30mになる。分布は本州(宮城県以南)、四国、九州、朝鮮」と図鑑には書かれているが、岩手県にもわずかながら点在しているという。

 旧・一関市内では、神社、仏閣の境内や民家のエグネなどでわずかに見ることができるが、これらの中にはカヤの種子は食用になるので、かつては、クリ、トチ、クルミ、イチョウなどと共に貴重な救荒植物であることから植栽されたものである可能性も高いという。

 一関市萩荘舘下というところに生えている長泉寺のカヤ(榧)は、樹高22m、根元周り4m15cm、幹周り(目通り周り)3m90cm、根元径1m30cm、目通り径1m24cm、推定樹齢350年という大木であるが、地上1.2mのところに枝折れの跡と見られる空洞があるが、樹勢は旺盛で毎年沢山実をつけるという。



 画像は、一関市の天然記念物に指定されている長泉寺のカヤ(榧)の木。



画像は、9月18日に真湯の森で見かけた未だ若いカヤ(榧)の木の果実。

 果実(実)は食用になるので、今でも他の木の実と共に販売されている。

 もう50年以上も昔の話になりますが、福島県郡山市の郊外にある母の生家の裏の隠居屋の裏に高さ10m、幹周2mぐらいもあるカヤ(榧)の大木がありました。20年ぶりぐらいに訪れたときには、「将棋盤・碁盤用にするから売ってくれと言われたので売ってしまった」ということで、きれいさっぱり無くなっていたことを思い出します。母屋の裏には大杉もありましたので、今でもあるかどうか見に行きたいと思っています。