peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

ヒノキ(檜/桧)の球果

2005年10月27日 | Weblog

10月26日、画像のかんぽの宿・一関が見える国道342号線沿いで、民家の防風林として植えられたと思われるヒノキ(檜/桧)の木を見つけた。手の届くところに沢山の実をつけていた。

 手元の図鑑には、「分布:本州(福島県以南)、四国、九州(屋久島まで)」とあるので、あるいは違う木かもしれない。



 画像は、革のボタンのような球果を鈴なりにつけたヒノキ(檜/桧)と思われる樹木。もっと秋がふかまると、赤褐色になり、裂開して種子を出すという。

ヒノキ(檜/桧)ヒノキ科 ヒノキ属 Cupressaceae obtusa
山地に自生し、高さ30~50mほどにもなる常緑針葉高木。枝はやや水平に広がり、密な卵形の樹冠となる。日本固有の植物。
 葉は鱗片状で先は鈍く、裏面は上下左右の葉が接するところに白い気孔線があり、Y字形に見える。

 花は雌雄同株。花期は4月。雌雄とも枝先につく。雄花は長さ2~3mmの楕円形で、赤みを帯びる。雌花は長さ3~5mmの球形。スギと同じように花粉症を引き起こすことが知られている。

 球果は直径約8~10mmの球形。開花した年の10~11月に熟し、赤褐色になる。熟すと果鱗が開いて種子を出す。果鱗の先は厚く楯状に発達し、ふつう8~10個ある。果鱗には種子が2~4個ずつつく。種子は長さ約3mmの卵状楕円形で、両側に広い翼がある。

 材は日本の針葉樹の中で最も評価が高い、辺材は黄白色、心材は淡い紅色で、ともに光沢があり、香りが高い。また耐朽性があり、腐りにくいことから、建築材として古くから重用されてきた。世界最古の木造建築である法隆寺ガ」ヒノキでつくられていることはあまりにも有名。

 樹皮も耐朽性があり、古くは屋根を葺くのに使われた。ヒノキの樹皮で葺いた屋根を「檜皮葺」と呼び、現在でも檜皮葺の神社は多い。
 また、樹齢100年を超える木目のつんだ天然木は、刃物で彫りやすいことから、仏像や能面などの材料に使われる。材は均等に割りやすいので、この性質を生かして、木曾地方では薄く割ってテープ状にして編み、檜笠をつくった。

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