peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

サルトリイバラ(猿捕茨) 2009年6月2日

2009年06月04日 | Weblog
一関市東山町「唐梅舘公園」のサルトリイバラ(猿捕茨)
 2009年6月2日



2009年6月2日(火)、一関市東山町長坂にある唐梅舘
森林公園
に行きました。日当たりのよい
梅林の中に生えたサルトリイバラ(猿捕茨)が、果実をつけて
いました。葉の中には、カメムシの仲間でしょうか?
きれいな羽をした甲虫がいました。この葉を食べている
ように見えました。




サルトリイバラ(猿捕茨)ユリ科 シオデ属
Smilax china 別名:ガンダチイバラ、カカラ。
山野に普通に見られるつる性の落葉低木。葉柄の
基部に巻きひげがあり、これでほかの木に絡みつい
て、時に高さ3mになる。茎はかたく、節ごとに屈
曲し、まばらに刺がある。

葉は互生し、長さ3~12㎝の円形または広い楕円形
で全縁。先端はわずかに突出し、基部は円形。質は
厚くて光沢があり、3~5本の脈が目立つ。葉柄は短
く、両側が翼状になり、1対の長い巻きひげがある。

4~5月、葉が開くのとほぼ同時に葉腋から散形花序
を出し、黄緑色の小さな花を多数つける。雌雄別株。
花被片は6枚で反り返る。雄花には雄しべが6個、雌
花には仮雄しべ6個と花柱が3個ある。

果実は直径7~9㎜の球形の液果で、紅色に熟す。花
は目立たないが、秋に赤くなった実はよく目立つ。
よく生け花の花材にされる。西日本ではこの葉を餅
を包むのに使うとのこと。根茎は薬用にされる。

分布:北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国、台湾、
フィリピン、インドシナ。

セリバオウレン(芹葉黄蓮) 

2009年06月04日 | Weblog
一関市東山町「唐梅舘公園」のセリバオウレン(芹葉黄蓮)
2009年6月2日




2009年6月2日(火)、一関市東山町長坂にある唐梅舘
森林公園
に行きました。セリバオウレン(芹葉黄蓮)が葉を広げながら
沢山の実をつけていました。






セリバオウレン(芹葉黄蓮)キンポウゲ科 オウレン属
Coptis japonica var.dissecta
山地に生える常緑の多年草。根生葉は2回3出複葉で多
数の小葉がある。小葉はさらに2~3裂し、質は厚い。

早春、高さ7㎝ほどの花茎を出し、柄のある直径1㎝ほ
どの白花を開く。茎頂は分岐し3つの花をつける。萼片
は5~7個で披針形。花弁は5~6枚あるが、線状で萼片よ
り短い。白色の花弁に見えるものは萼で、小さな黄色の
部分が花弁である。

果実は長さ1~1.5㎝で、10個前後が放射状に並び、矢車
のように見える。

和名は、発達した黄色の根茎を胃腸薬に用いる薬用植
物のオウレン(黄蓮)の1種類で、葉がセリ(芹)の葉
に似ていることによる。

花期:3~4月。分布:本州、四国。 

オウレン(黄連)&セリバオウレン(芹葉黄連)

2009年06月04日 | Weblog
半行坂の峠に咲くセリバオウレン(芹葉黄連)
 2007年4月2日






2007年4/2(月)、江戸時代の紀行家・菅江真澄が
歩いたという「はんぎょうざか(半行坂)」に行っ
てきました。はんぎょう坂は、平泉藤原氏全盛期に
は横沢金山(きんざん)の金掘り人夫の往来、その
後は大原~猿沢~田河津~生法寺(しょうぼうじ)
~黒石を結ぶ重要な道だったそうです。

一関市東山町田河津字横沢の「バス停・横沢」か
ら、昔の国道343号線(水沢⇔陸前高田)だった鳶
ケ森の麓を通っている道に入りました。
半行坂はこの旧・国道から分岐した左側の細い道を
登って行くのですが、何の表示もないので一度見逃
して行き過ぎてしまいました。
地元の人達が刈り払いをしてくれたお陰で、比較
的容易に登ることができましたが、部分的に沢のよ
うになっている所がありました。


半行坂の峠には菅江真澄も見たのではないかと思
われる古木と石碑がありました。古木は「ソロの木」
とのこと。
ここには、「菅江真澄紀行路・半行坂 萩生坂」と書か
れた標柱が建てられていました。









 一関市東山町唐梅舘公園のオウレン(黄連)
&セリバオウレン(芹葉黄連) 2007年3月2日


2007年3/2(金)、朝から晴れて春のような陽気
になりました。連日暖かい日が続いているので、
「セリバオウレン(芹葉黄連)」などが花を咲か
せているのではないかと思って、毎年いち早く花
を咲かせる一関市東山町長坂の唐梅舘森林公園に
行ってみました。
「オウレン(黄連)」&「セリバオウレン(芹葉
黄連)」と思われるものが、花を咲かせていました。








オウレン(黄連)/キクバオウレン(菊葉黄連)
キンポウゲ科 オウレン属 Coptis japonica
山地に生える多年草で、葉の形が菊の葉に似てい
るので、「キクバオウレン(菊葉黄連)」とも呼ば
れる。

針葉樹林の林床に多く、杉林などで栽培もされて
いるという。葉は長い柄のある3出複葉で、翌年の
春まで残る。小葉はやや厚くて光沢があり、粗く
切れ込む。

花期は3~5月。花の頃は高さ10cmほどで、直径1cm
ほどの花をふつう3個つける。白い花弁のように見
えるのは萼片で5~6個ある。花弁はへら形で小さい。
花のあと花茎は伸びて高さ40cmほどになる。

果実は長さ1~1.5cmで、10個前後が放射状に並び
、矢車のように見える。

中国の「黄連」とは別物だが、同じように薬用植物
として重要で、古くから根茎を胃腸薬などに利用して
いる。「黄連」の名は根茎の断面が黄色いことからき
ている。
分布:北海道(西南部)、本州(日本海側)
セリバオウレン(芹葉黄連)キンポウゲ科 オウレン属
 Coptis japonica var.dissecta
オウレン(黄連)=キクバオウレン(菊葉黄連)の変
種で、葉が2回3出複葉で、小葉はセリ(芹)の葉のよ
うに細かく切れ込んでいるが、切れ込み方は変化が多
いという。本州と四国に分布する。オウレンと同様、
薬用に利用される。

カラスアゲハ(アゲハチョウ科)

2009年06月04日 | Weblog
一関市東山町のカラスアゲハ
 2006年6月5日



2006年6/5、一関市東山町長坂の史跡・唐梅館に登ったとき、
一面に雑草が生い茂った平地のアザミの花にすがって吸蜜して
いるカラスアゲハを見つけました。春型オス/本土亜種


100mほど歩いて中腹にあるトイレに入ったところ、窓ガラス
のところに「カラスアゲハ」がいました。吸水にでも来たので
しょうか!?

カラスアゲハ(アゲハチョウ科)Papilio bianor Cramer,1777
日本全土に分布。多化性、関東地方では年2回、5月と7~8月に
発生。越冬態は蛹(サナギ)。

山地の樹林帯から、低地や海岸沿いなどで普遍的に多く見られる。
訪花性は強く、オスは吸水に集まる。吸水は他のアゲハ類同様、春
は少なく夏に多い。食樹はミカン科カラスザンショウ、コクサギ、
キハダ、ハマセンダンなど。

オス/本土亜種 前翅長・春型47mm、夏型60mm。オスは前翅表に
ビロード状の性標がある。春型は小型。ミヤマカラスアゲハ
などに似る。

地理的変異が多く本土亜種dehaanii、八丈島亜種hachijonis、
トカラ亜種tokaraensis、奄美亜種amamiensis、八重山亜種
juniaに分けられる。八丈島亜種、トカラ亜種が鮮やかなのは
擬態ノデル種のジャコウアゲハが分布しないからといわれる。
八重山諸島波照間島では、迷蝶として台湾亜種takasagoも記録
されている。
[PHP研究所発行「カラーハンドブック地球博物館 蝶」(白水
隆:監修、松香宏隆:著)より]