peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

ツクバネウツギ(衝羽根空木)

2007年05月17日 | Weblog
一関市遊水地記念緑地のツクバネウツギ(衝羽根空木)
 2007年5月16日




2007年5/16(水)、一関市総合体育館のすぐ隣にある公園
(一関遊水地記念緑地)に植えられている「ツクバネウツギ
(衝羽根空木)」が、花の内側に濃い黄橙色の網目状の模様
があるクリーム色の花を沢山咲かせていました。






ツクバネウツギ(衝羽根空木)スイカズラ科 ツクバネウツギ属
Abelia spathulata
山地に生える落葉低木。よく枝分かれして、高さは2mほど
になる。樹皮は灰白色。葉は対生し、長さ2~5cmの広卵形ま
たは長楕円形。縁はしばしば紫色を帯びる。

5月ごろ、枝先に長さ2~3cmのクリーム(淡黄色)色の花を
2個ずつ開く。花冠は筒状鐘形で、先は5浅裂する。5個の萼片
は全部同じ大きさで、プロペラのように開いている。
花の内側には濃い黄橙色の網目状の模様がある。

果実は線形。果実の先端に5個の萼片が残り、羽根つきの羽根
(衝羽根)のように見えることからこの名がある。
分布:本州、四国、九州

本州の関東地方や中部地方の深山には紅色のやや小型の花を
つける「ベニバナツクバネウツギ(紅花衝羽根空木)」が自生
する。

良く似た仲間に、本州の関東以西、四国、九州などに分布する
「オオツクバネウツギ(大衝羽根空木)」や長野、静岡県以西
から四国、九州などに分布する「コツクバネウツギ(小衝羽根
空木)」がある。
前者の花はツクバネウツギより大きく、5個の萼片のうち1個だ
けが非常に小さいという特徴があり、後者は、全体が小さく、
萼片がふつう2個、ときに3個という特徴がある。

ポポー(ポッポ/ポポ)

2007年05月16日 | Weblog
一関市街地のポポー 2007年5月16日



2007年5/16(水)、コープ一関コルザ(一関市石畑3-1)の
大駐車場に車を置いて、中里公民館の方まで住宅街を歩いて
みました。農家の門口に「ポポー」の木があり、濃い紫色の
花が沢山咲いていました。






ポポー(ポッポ/ポポ)
バンレイシ科 ポポー属(またはアシミナ属)
原産地は、北アメリカ東部から南部。落葉高木。ポポー属は
同地域に約8種が自生していますが、バンレイシ科の植物では
ごく稀な落葉性の属ということです。
別名「アケビガキ」と呼ばれ珍重されています。樹形が美し
く、花もなかなか趣があって渋いので庭木に利用されます。
耐寒性が比較的高いようで岩手県南部でも庭木として植えられ
て、大きく育って実をつけているので果樹としても栽培が可能
と思われます。

花期は5月上旬。葉の脇に短い柄のある花を咲かせる。花の直径
は4~5cm、6花弁で下向きの釣鐘状に並んで咲く。初めは黄緑色、
やがて濃い紫色に変化する。(花弁はベル形に開き、暗い紫色)

果期は9月。果実は長さ10~15cmの長楕円形。アケビの果実に似
ているが、裂開はしない。果肉は黄色からオレンジ色で、甘さが
強く味が濃いカスタードクリームのような味で芳香を放つ。

食べるには、追熟して果肉が黄色からブロンズ色に変わり、ねっ
とりと柔らかくなってからがおいしい。また、果肉に比べ種子が
大きくて多いので、切り分けるのに邪魔になります。縦に割って
スプーンですくって食べるのが普通です。

ただ、食べごろ(旬)の状態を保つことが難しく、2~3日ですぐ
味が落ち始めます。原産地の北アメリカでは果肉が軟弱になり、
日持ちが悪いので、地元消費がほとんどだそうです。

アカマツ(赤松)

2007年05月13日 | Weblog
一関市川崎町のカサマツ(笠松)
 2007年5月13日






2007年5/13(日)、社団法人・岩手県緑化推進委員会主催の
「ふるさとの巨樹・名木観察会」が行われたので、妻と2人で
参加しました。
一関市の旧・東磐井地域にある巨樹・名木を訪ね歩く催事で、
一般人30名ほどが参加しました。

先ず最初に尋ねたのは一関市川崎町薄衣(うすぎぬ)字柏木に
ある「笠松」です。幹の周囲507cmで県内第4位、樹高7m、樹齢
伝承で約600年というアカマツ(赤松)で、県の天然記念物に指
定されています。







アカマツ(赤松)は古木になると、多少とも笠状の樹姿になる
のが普通であり、各地で多く見受けられるが、このマツのように
典型的な笠状のアカマツは見られない。強力な何物かの力によっ
て踏みつけられ、約5m位の位置で上長成長が止まり、枝が横に
だけ成長するといった世にも不思議な姿をしており、美しいパラ
ソル状の姿は比類無き名木の仲間に入るものである。

伊達藩時代、この地を治めていた藩主がマツを訪れたとき、名木
とうたわれた笠松を見て嘆賞して、青葉城内に移植するよう命じた。
しかし、いかに殿様の命令とはいえ、この地から移すということは
忍びがたく、移植も困難なことから、一計を案じた家老が「いかに
天下比類無き名木といえども路傍下の松故、御館に移植するのは如
何なものか」と進言し、移植を取り止めたことから「見越しの松」
と呼ばれるようになった、と伝えられている。
グリーンピア田老のカラカサマツ(唐傘松)
 2006年3月16日



3月14日、リゾートホテル・グリーンピア田老のフロントで
「トリムコースを海に向って歩いて行けば宮古市指定文化財
・天然記念物の唐傘松を見ることができる」と聞いてきた妻
と一緒に「不動崎展望台」まで行ってみました。



唐傘松のある所から「不動崎」と思われる素晴らしい景色
(画像)を眺めることができました。不動崎展望台に着いた
頃には陽が沈みかけていました。



アカマツ(赤松)マツ科 マツ属 Pinus densiflora
樹皮が赤褐色なのでこの名がある。「クロマツ(黒松)」の
「オマツ(雄松)」に対して「メマツ(雌松)」ろもいう。

山野に生える常緑針葉高木で高さ25~35m、大きいものは高さ
50mになるものもある。樹皮は赤褐色。老木の樹皮は亀甲状の
割れ目が入る。

葉は2個ずつつき、長さ7~12cmの針状で、クロマツに比べると
柔らかい。4~5月頃開花する。雌雄同株。雄花は若枝の下部に
つき、雌花は先端につく。球果はクロマツより少し小さく、長
さ3~5cmの卵状円錐形で、翌年の10月に熟す。

なお、アカマツ林にはマツタケが生えることが知られている。
分布:北海道(西南部)、本州、四国、九州、朝鮮、中国

用途:公園樹、庭園樹、防風樹、砂防樹、盆栽。材は建築材、
器具材、土木用材。花材。

アツモリソウ(敦盛草)

2007年05月12日 | Weblog
一関市東山植物友の会のアツモリソウ(敦盛草)
 2007年5月12日








2007年5/12(土)、一関市東山町の東山植物友の会(鈴木四郎会長)
主催の「第28回山野草展」が同町松川の松川公民館講堂で開催されま
したので行ってきました。
変わった色の「アツモリソウ(敦盛草)」などが、沢山展示されて
いました。















アツモリソウ(敦盛草)ラン科 アツモリソウ属
cypripedium macranthum(var.speciosum)
山地の草原に生える多年草。高さは20~40cmになり、茎や
葉には毛が多い。葉は互生し、長さ8~20cm、幅5~8cmの長
楕円形で縦じわが多い。

花期は5~7月。ランの仲間の中でも花の形が独特で、左右
相称、唇弁が袋状に大きくふくらんでいる。この唇弁を平
敦盛の母衣(ほろ)に見立ててこの名がある。母衣は鎧の背
中につける布袋で、流れ矢を防ぐためのもの。

花は直径3~5cmで、茎の先に1個咲かせる。花の色は淡紅色
から紅紫色まで、濃淡の変化が多い。

分布:北海道、本州(中部地方以北)

サクラソウ(桜草)

2007年05月11日 | Weblog



2007年5/10(木)、妻が植木鉢にタネを蒔いて育てていた我が家
の「サクラソウ」が花を咲かせています。花の色は淡桃色と桃色
です。






サクラソウ(桜草)サクラソウ科 サクラソウ属
 Primula sieboldii
湿り気のある草地に生える多年草。葉や花茎には白い縮れた毛
が多い。葉は根もとに多数集まってつき、長さ4~10cmの楕円形
で、長い柄がある。葉の縁には不揃いの浅い切れ込みがある。

花期は4~5月。葉の間から数本の花茎を伸ばし、高さ15~40cm
に伸びた花茎の先に、紅紫色で直径2~3cmの花を7~20個かたま
ってつける。

昔は荒川流域など湿った野原に群生していたということである
が、現在は自生地が少なくなり、埼玉県浦和市の田島ガ原が
「サクラソウの自生地」として特別天然記念物に指定され、
保護されている。

サクラソウは江戸時代中期から園芸化がはじまり、白、ピンク、
紅、絞りなどの色変わりや、花形の変わったものなど、多くの
品種がある。分布:北海道(南部)、本州、九州

サクラソウの仲間は500~600種もあるといわれ、日本には
「クリンソウ(九輪草)」や「ユキワリソウ(雪割草)」な
ど14種が自生するという。「プリムラ(Primura)」はサク
ラソウ属の学名だが、園芸界ではヨーロッパで園芸化された
サクラソウ類を「プリムラ」と呼んでいる。