peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

ムサシアブミ(武蔵鐙)

2007年05月19日 | Weblog
東山植物友の会のムサシアブミ(武蔵鐙)
 2007年5月12日



2007年5/12(土)、一関市東山町松川の松川公民館で開かれた
東山植物友の会(鈴木四郎会長)主催の山野草展に、花の形が
馬具の鐙(あぶみ)に似ている「ムサシアブミ(武蔵鐙)」が
展示されていました。







ムサシアブミ(武蔵鐙)サトイモ科 テンナンショウ属
Arisaema ringens
海岸に近い林のやや湿った所に多い多年草。葉は2個つき、
それぞれ3個の小葉がある。小葉は長さ15~30cmの広卵形で、
光沢があり、先は尾状に尖る。

花期は3~5月。葉の間から花茎が伸び、仏炎苞に包まれた
肉穂花序をつける。仏炎苞は暗紫色から緑色まで変化が多く、
白い筋が目立つ。ふつう葉のほうが高くなる。
果実はトウモロコシのように連なってつき、秋に赤く熟す。

和名は、仏炎苞の先が丸まっていて、馬具の鐙(あぶみ)に
似ていることによる。分布:本州(関東地方以西)~沖縄

ウラシマソウ(浦島草)

2007年05月19日 | Weblog
一関市東山植物友の会のウラシマソウ(浦島草)
 2007年5月12日



2007年5/12(土)、一関市東山町の松川公民館で開催された
東山植物友の会(鈴木四郎会長)の山野草展に、長い釣り糸
のように見えるハナをつけた「ウラシマソウ(浦島草)」が
展示されていました。





一関市花泉町のウラシマソウ(浦島草) 2006年6月10日


2006年5/29(月)、一関市花泉町老松にある「花泉ぼたん園」
に行った際、入場口に近い松林の下に植えられた「ウラシマソ
ウ(浦島草)」をみつけました。



ウラシマソウ(浦島草)サトイモ科 テンナンショウ属
 arisaema thunbergii spp.urashima
海岸から低山にかけての草地や林内、林縁に生える多年草。

「テンナンショウ(天南星)」は、ウラシマソウ(浦島草)
や、その仲間の総称名で、種類は多いが、大半は薄暗い林下
に生え、晩春から初夏にかけて、花穂を包んだ緑色や黒っぽ
い紫色の仏炎苞(ぶつえんほう)がよく目立つ。

ウラシマソウは、花穂の先についた糸状の付属体が仏炎苞
の外に長く伸びているのが特徴。これは花軸が伸びたもので、
「浦島草」という名も、この付属体を浦島太郎が手にした釣
糸に見立てたものという。「浦島」の名は学名にも使われて
いる。雌雄別株。雄株は花が少ないが、雌株は密で花序も太
い。地下の球茎は肉質。

葉は普通1個だけで、仏炎苞より高く伸び、11~17個の小葉
が鳥の足のような形につく。花期は4~5月。秋には多数の赤
い大ぶりの実がトウモロコシのように連なってつく。
分布:北海道(南部)~九州(佐賀県) 

ウワミズザクラ(上溝桜)

2007年05月18日 | Weblog
一関市東山町のウワミズザクラ(上溝桜)の花
 2007年5月14日




2007年5/14(月)、一関市東山町長坂の大船渡線の近くに
ある「ウワミズザクラ」が、今年も花を咲かせていました。





一関市東山町のウワミズザクラ(上溝桜)の実
 2006年8月24日


2006年8/24(木)、一関市東山町田河津字矢ノ森地区の県道
脇に生えていた「ウワミズザクラ(上溝桜)」が赤い実を沢山
つけていました。これから、さらに熟して黒紫色になります。



一関市東山町のウワミズザクラ(上溝桜)の花
 2006年5月18日



奈良へ旅行して6日も地元を離れているうちに、緑が濃く
なり、百花咲き乱れる状況に変っていました。
2006年5/18(木)、いつも散歩する国道脇にある「ウワミ
ズザクラ(上溝桜)」が咲いていました。もう盛りが過ぎ
た感じでした。






ウワミズザクラ(上溝桜)バラ科 サクラ属
 Prunus grayana
山野に生える落葉高木で、高さは10~20mになる。樹皮は
暗紫褐色で横に長いはっきりした皮目がある。葉は互生し、
長さ6~12cmの卵状長楕円形で、基部は丸く、縁には鋭い鋸
歯がある。

4~5月、本年枝の先の総状花序(花穂)に直径7mmほどの
白色5弁の花を開く。花穂は長さ10cmほどで、雄しべが長く
突き出ててブラシのように見える。花穂はイヌザクラに似
ているが、花序の枝(花穂の下)には3~5個の葉がつく。

果実は卵円形で黄赤色から黒く熟す。つぼみや若い果実は
塩漬けにして食べる。樹皮は桜皮細工に使う。
分布:北海道、本州、四国、九州、中国

アマドコロ(甘野老)

2007年05月17日 | Weblog
一関市街地のアマドコロ(甘野老)
 2007年5月16日




2007年5/16(水)、コープ一関コルザ(一関市石畑3-1)の近く
にある公園のすぐそばの民家の庭に「アマドコロ(甘野老)」が
花を咲かせていました。
葉のつけ根に、花筒の先端近くが緑色を帯びている白い花を2個
ずつぶら下がってついていました。




一関市街地のフイリアマドコロ(斑入甘野老)
 2007年5月16日



2007年5/16(水)、コープ一関コルザから住宅街の道を
中里公民館の方へ歩いてみました。アマドコロの園芸品種
である「フイリアマドコロ(斑入甘野老)」を植えた家が
あり、葉のつけ根から白い花を2個ずつつけていました。





アマドコロ(甘野老)ユリ科 アマドコロ属
 Polygonatum odoratum(var.oluriflorum)
山野の日当たりの良い草地に生える多年草。高さは30~80cm。
葉は互生し、鳥が翼を広げたように斜め上に開く。葉身は長さ
5~15cmの長楕円形で、裏面は白っぽい。

茎には稜があり、角ばっているので、良く似た仲間の「ナルコ
ユリ(鳴子百合)Polygonatum falcatum」と区別できる。
(ナルコユリは茎が丸くて、稜がない。また、葉のつけ根から伸
びた花柄の先に緑白色の花を3~5個つける)。

和名は、地中にある白い根茎がヤマノイモ科のオニドコロに似
ていて、甘くて食用になることによる。

花期は4~5月。葉のつけ根に白い花が1~2個ずつぶら下がって
つく。花は長さ1.5~2cmの筒状で、先端近くは緑色を帯びる。
分布:北海道~九州

 園芸品種の「フイリアマドコロ(斑入甘野老)」があり、花店
ではこれを「ナルコユリ」と呼んでいるが、本物の「ナルコユリ
(鳴子百合)」は同じアマドコロ属の類似種で、林下に自生し、
茎は高さ50~150cm、葉は細長い。花期は5~6月。花の長さは約
2cm。

ドイツスズラン(独逸鈴蘭)

2007年05月17日 | Weblog
一関市街地のドイツスズラン(独逸鈴蘭)
 2007年5月16日



2007年5/16(水)、一関市街地にある住宅地を歩いていたら
写真を撮るのに丁度良い高さの所に植えられた「ドイツスズ
ラン(独逸鈴蘭)」が目に入りました。日本に自生するスズ
ランより花が大きくて見栄えするので、この欧州原産のドイ
ツスズランの方が多く栽培されているようです。

「純潔」「幸福の再来」「甘美」などの花言葉があり、香り
も良いので愛好者が多いのですが、これらは2種とも有毒植物
(薬効成分も含む)であることに留意する必要があります。






一関市街地のドイツスズラン(独逸鈴蘭)
 2006年5月24日




5/22(月)、国道4号線の一関大橋に近い住宅地(才天)の
民家の庭に、ドイツスズラン(独逸鈴蘭)が咲いていました。
門柱のアーチにクレマチスを絡ませて咲かせていたのが印象
に残っています。



ドイツスズラン(独逸鈴蘭)ユリ科 スズラン属 convallaria majaiis
ヨーロッパ各地に広く分布する多年草。日本に自生する
スズランに比べると花が大きくて目立ち、香りも強いので、
「スズラン」の名で園芸店などで売られているのはこのド
イツスズランが多い。
ヨーロッパでは五月祭に欠かせない花として扱われる。
全草が有毒だが、薬効成分も含むという。
別名:キミカゲソウ(君影草)

高原や丘陵などの草地に生えるが栽培もされる。花期は4~6月。
花茎は抱き合う葉の外側から伸び出して高さ20cmぐらいになり、
純白で香りの良い直径7mm前後の釣鐘形の花を約10個まばらにつ
ける。

葉はふつう2枚出て伸び、葉身は長さ10~18cm。幅が広くて光沢
がある。日本に自生するスズランと違って、葉が短いので花穂の
先端は葉よりも高く、花が目立つ。

園芸品種には花がピンクのもの、八重咲きのもの、葉に斑が入
ったものもある。秋には球形の実が赤く熟す。