近所のH君が、たまたま目にした写真に反応した。
その写真というのは、今年撮ったヒメギフの写真で
(いやにきれいに撮れたので写真にした)、実は違う
人に見せようとA4サイズでプリントしてあったものな
のだ。
H君は、この写真を見ると「あっヒメギフじゃないです
か、どうしたんですか?」と聞いた。
こちらとしては、一目見てそう反応したことに少々驚
き「何で知ってるの?」ということに当然なった。
聞くと、H君も、嘗ては蝶少年だったということだった。
しかも、こちらより本格的で、蝶の研究で地元の賞ま
で獲得していた。
中学生まで、蝶採りに夢中だったという少年は、地元
には五万といたのだ。
そのH君だが、今はご多分に漏れず、ゴルフなどという
ものを趣味にしているが、このヒメギフの写真を見て
子供のころの記憶が呼び覚まされたらしく、詳しい話
を更に聞いてくる。
元々が理科系なので、オタク気質は強い。
一旦興味を持つと、のめり込む傾向が強いのだ。
彼の場合、理科系を仕事にまで生かしている(この点
が私とは大きく違う)。
そんな気質が刺激されたようだ。
カメラはどんなカメラか、とか、この蝶はどこで撮った
のか、どういう風に接近するのかと興味津々のご様子。
「ゴルフなんかやってなくて、H君もやれば?楽しいよ」
とこちらも更に刺激する。
本人は大分やる気になってきた。
そこで私は、カメラは一眼を買うようにと勧めた。
買えば直ぐ次のがほしくなるから、最初のは私にちょう
だいと、都合の良いシナリオを描いたのだ。
ここは一つ、二人で蝶クラブでも作りますか、という話
となってきた。