「モジラ」で駄目なのが、無料映画の「ギャオ」。
そのギャオを覗くために、「エクスプローラー」を久
しぶりに開ける。
たまに覗くぐらいが、ちょうど良いというのは、やっ
てる方からすれば嬉しくないだろうが、見てる側から
するとそれが実感。
大体がしょぼい映画中心なので、それも致し方ない。
で、久しぶりの「ギャオ」には、見たいものがいくつか
あった。
全て、すでに見たものであるが、また見てみようかと思
える作品だ。
その筆頭は、イーストウッドの「ペイルライダー」。
不思議な雰囲気のある、詩情豊かな西部劇。
話は、正義の味方が活躍するという定型である。
しかし、イーストウッドが撮ると、何故か他の西部劇と
は一味違う世界となる。
そこが魅力なのだが、例えば「夕日のガンマン」などと
比べると、アクションシーンなど全く物足らないという
ことになってしまうので、一般西部劇ファンからすれば、
面白くない西部劇という判定を下されるかもしれない。
しつこいが、そこがイーストウッド(監督として)の良
さでもある。
次の映画は、「陸軍中野学校」「陸軍中野学校 雲一号
指令」の二本。
市川雷蔵主演のヒットシリーズだ。
シリーズの中で良いのが、この始めの二本なのだ。
「陸軍中野学校」は増村保造、「陸軍中野学校 雲一号
指令」は森一生が監督。
監督が良いので作品も良いという、実に分かりやすい映
画の出来であるのだ。
歯切れの良い演出と、それによる緊張感。
それにぴったりの役者。
昔の日本映画は良かった、ともし言うならば、イメージ
としてはこの辺りということになる。
金さえかければ面白くなるというものではない。
そんな当たり前のことに改めて気付くのである。
監督が一番大事なのは言うまでもないが、役者も違うと
いうのは市川雷蔵を見ると強く思う。