第1235回 トヨタコミュニティーコンサート
札幌フィルハーモニー管弦楽団 第42回定期演奏会
~アメリカ・ロシア、20世紀を飾る名曲との出会い~
2008.6.1(日)13:30開演, 札幌コンサートホール "Kitara"大ホール, 入場料 前売1500円・当日2000円
指揮 田中昌樹, ピアノ独奏 東誠三, パート 1st Violin
♪モーツァルト 歌劇「後宮からの逃走」序曲
♪ガーシュイン ラプソディ・イン・ブルー
♪ラフマニノフ 交響曲 第2番 ホ短調
・前回札フィルの演奏会に手伝いに行ったのは1998年のトヨタコミュニティーコンサートでした。この時が私にとってのキタラデビュー。それから10年経ち久々の札フィル参加。今回も偶然トヨタのコンサートです。
・弦楽器のエキストラはあちこちでお見かけするプロ奏者が中心のスゴイ面子。「これは大船に乗った気持で、お任せできる」などとノンキに言えたらいいのですが、さすがにそういう訳にもいかず、ちょっとでも手伝いになるように必死にさらいました。当日のリハ後も『食べ歩き』は封印しステージで居残り練習。始めはたくさんいた団員達も一人減り二人減り、最後に残ったのは私とピアノソリストだけでした。
・開場ギリギリまで粘って弾いた後は、急いでロビーで腹ごしらえ。窓ガラスの向こう側には、開場を待つお客さんの行列が見えます。
●逃走:余計なことを考える間もなく、あっという間に終了。とにかく出だしでテンポをつかめるかどうかが心配でしたが、自然な滑り出し。途中一ヶ所、弓を写し間違っていたことに気づく。本番中にこれに気づくのはいろんな意味でヘコみます。また、静かな間奏部分で足を出す痛恨のミス。集中力がイマイチ。
●ラプソディ・イン・ブルー:練習中に再三「まじめすぎ!」と指揮者より指摘がありましたが、一部管楽器が気を吐いていたものの、全体としては本番もそのまま "折り目正しい" 演奏だったと思います。ピアノは卒の無い演奏でしたが、淡白で、ほとんど強い印象を受けることなく終ってしまいました。弾ききったと同時に派手にブラボーはかかりましたが、ピアノアンコールとして同曲を途中からもう一度演奏する手筈であったにもかかわらず、拍手は途絶えてしまいアンコールは無しに。これはちょっと残念。このような場合はオケはステージ上で拍手をし続ける、などの打ち合わせまでしておくべきでした。
・先日の同じKitaraでの演奏会(西区オケ定演)に続いて今回も "異音" に悩まされました。場内が静まりかえったカデンツァ部分でも異音が鳴り続け、奏者も聴衆もかなり集中を削がれてしまったと思います。途中からは「これはパーカッションの一つだ」とムリヤリ思い込もうとしましたが、やはり無理。どんな事情であるにせよ、静寂を保てる状態に無いお客さんの場合は、たとえチケットを購入していたとしても入場を断るしか、今の所手立てが無いのではないかと思います。難しい問題ですが、何らかの対策が必要。
●ラフ2:自身、演奏は二度目。前回はVaだったのでVn1は初見。難易度が高く、かつ巨大な曲のため、力配分は9割をこちらに割く体勢で臨みました。
・1楽章:本番直前のリハで何度か返した、Allegroに入った直後のVnメロディのルバート部分は快心の一体感、とまではいきませんでしたが何とか許容範囲には収まったのではないでしょうか。
・2楽章:途中のVn丸裸部分は、「もうどうにでもなれー!」と半ばヤケクソで突き進む。恐怖のフレーズを、××が縮み上がるような思いで必死で弾いている中、ふと客席へ目をやると幸せそうに休まれている方が多数。オケの悲鳴が子守歌とはなんともシュールな光景。本番前に「付けなきゃ」と思っていたミュートを見事に忘れるミス。ミュート無しで何食わぬ顔で演奏。
・3楽章:ゆったりした楽章ですが、片時も指揮者とコンマスから目を離すことは出来ません。コンマスは所々、半分後ろを振り向きつつオケをリード。今回は最後尾の席だったので、ロクに楽譜を見る間もなく、ズレないように必死でついていきました。「指揮者というものは弦の最後尾に向かって棒を振るものだ(前の方は無視)」と某指揮者が言っていたように、最後尾は決してズレてはいけない重要なポジションです。美しいメロディを堪能でき、満足。
・4楽章:残る力を振り絞って、最後のお祭り騒ぎ。技術的にズバ抜けて難しい楽章です。努力の甲斐あって弓の上下はほとんど合ってたと思いますが、細かい部分までは消化できず、演奏不能個所がいくつか。それでも何故だか妙に気分が高揚し、ついには「今のオレに弾けない曲はない!! 矢でも鉄砲でも持ってこーい!」という空でも飛べそうな気分に。練習中は常に冷静で "熱" をあまり感じさせなかった指揮者も、ここへ来てさすがに力が入る瞬間が。弾き終えたときにはぶっ倒れそうになりました。
・全体として、曲の大枠をガッチリと固める音楽作りだったので、大曲・難曲ながら不安感なく弾き通せました。ただ、「ファジィでOK」の言葉のようにあまり細かい部分までは拘らなかったので、いくらか大味な演奏だったかもしれません。特に、『fp』の指示のような音量が急激に変わる部分がいくつかあり、これは個人的にはバッチリキメたいところだったのですが、ほとんど演奏の勢いに押し流されてしまう格好に。
・メインが大曲のため、アンコールは無し。
・終演後、演奏では貢献できなかった分を少しでも償おうと、ステージの片付けでは鬼の働き。Kitaraの大ホールはどこに何をしまうか、もうほとんど覚えてしまっています。しかし、重いベース椅子を片手に1台ずつ、2台同時の移動はさすがに無理があった。
・今回は、室蘭でわりとヘビーな演奏会をこなした翌日だったということで、どう考えても無茶な日程でした。おかげで大事な練習に参加できなかったり、集中力を欠いたり、アチコチ迷惑をかけまくり、この点反省しなければなりません。だいたい10日に1回ペースで演奏会をこなしているので、なかなか万全の体制を整えるのは難しいのですが。
・客数約1200名[目測]:正面は二階席まで8割の入り、3階席と両サイドはパラパラというところ。来年の定期でラフ2を弾くとあって、西区オケ関係者が指揮者をはじめ、たくさん聴きに来ていました。その中の某氏の感想は、「(ラフ2は)聴いてる方も疲れる!」、「Vnの後列が鳴りすぎ!!」 そりゃぁ~強力メンバーが揃ってましたから。私はおとなし~くしてたのですけど。 「モリモリ弾いてたね」の言葉もありましたが気のせいですよ。気のせい。
(*´∀`*) フフフ
札幌フィルハーモニー管弦楽団 第42回定期演奏会
~アメリカ・ロシア、20世紀を飾る名曲との出会い~
2008.6.1(日)13:30開演, 札幌コンサートホール "Kitara"大ホール, 入場料 前売1500円・当日2000円
指揮 田中昌樹, ピアノ独奏 東誠三, パート 1st Violin
♪モーツァルト 歌劇「後宮からの逃走」序曲
♪ガーシュイン ラプソディ・イン・ブルー
♪ラフマニノフ 交響曲 第2番 ホ短調
・前回札フィルの演奏会に手伝いに行ったのは1998年のトヨタコミュニティーコンサートでした。この時が私にとってのキタラデビュー。それから10年経ち久々の札フィル参加。今回も偶然トヨタのコンサートです。
・弦楽器のエキストラはあちこちでお見かけするプロ奏者が中心のスゴイ面子。「これは大船に乗った気持で、お任せできる」などとノンキに言えたらいいのですが、さすがにそういう訳にもいかず、ちょっとでも手伝いになるように必死にさらいました。当日のリハ後も『食べ歩き』は封印しステージで居残り練習。始めはたくさんいた団員達も一人減り二人減り、最後に残ったのは私とピアノソリストだけでした。
・開場ギリギリまで粘って弾いた後は、急いでロビーで腹ごしらえ。窓ガラスの向こう側には、開場を待つお客さんの行列が見えます。
●逃走:余計なことを考える間もなく、あっという間に終了。とにかく出だしでテンポをつかめるかどうかが心配でしたが、自然な滑り出し。途中一ヶ所、弓を写し間違っていたことに気づく。本番中にこれに気づくのはいろんな意味でヘコみます。また、静かな間奏部分で足を出す痛恨のミス。集中力がイマイチ。
●ラプソディ・イン・ブルー:練習中に再三「まじめすぎ!」と指揮者より指摘がありましたが、一部管楽器が気を吐いていたものの、全体としては本番もそのまま "折り目正しい" 演奏だったと思います。ピアノは卒の無い演奏でしたが、淡白で、ほとんど強い印象を受けることなく終ってしまいました。弾ききったと同時に派手にブラボーはかかりましたが、ピアノアンコールとして同曲を途中からもう一度演奏する手筈であったにもかかわらず、拍手は途絶えてしまいアンコールは無しに。これはちょっと残念。このような場合はオケはステージ上で拍手をし続ける、などの打ち合わせまでしておくべきでした。
・先日の同じKitaraでの演奏会(西区オケ定演)に続いて今回も "異音" に悩まされました。場内が静まりかえったカデンツァ部分でも異音が鳴り続け、奏者も聴衆もかなり集中を削がれてしまったと思います。途中からは「これはパーカッションの一つだ」とムリヤリ思い込もうとしましたが、やはり無理。どんな事情であるにせよ、静寂を保てる状態に無いお客さんの場合は、たとえチケットを購入していたとしても入場を断るしか、今の所手立てが無いのではないかと思います。難しい問題ですが、何らかの対策が必要。
●ラフ2:自身、演奏は二度目。前回はVaだったのでVn1は初見。難易度が高く、かつ巨大な曲のため、力配分は9割をこちらに割く体勢で臨みました。
・1楽章:本番直前のリハで何度か返した、Allegroに入った直後のVnメロディのルバート部分は快心の一体感、とまではいきませんでしたが何とか許容範囲には収まったのではないでしょうか。
・2楽章:途中のVn丸裸部分は、「もうどうにでもなれー!」と半ばヤケクソで突き進む。恐怖のフレーズを、××が縮み上がるような思いで必死で弾いている中、ふと客席へ目をやると幸せそうに休まれている方が多数。オケの悲鳴が子守歌とはなんともシュールな光景。本番前に「付けなきゃ」と思っていたミュートを見事に忘れるミス。ミュート無しで何食わぬ顔で演奏。
・3楽章:ゆったりした楽章ですが、片時も指揮者とコンマスから目を離すことは出来ません。コンマスは所々、半分後ろを振り向きつつオケをリード。今回は最後尾の席だったので、ロクに楽譜を見る間もなく、ズレないように必死でついていきました。「指揮者というものは弦の最後尾に向かって棒を振るものだ(前の方は無視)」と某指揮者が言っていたように、最後尾は決してズレてはいけない重要なポジションです。美しいメロディを堪能でき、満足。
・4楽章:残る力を振り絞って、最後のお祭り騒ぎ。技術的にズバ抜けて難しい楽章です。努力の甲斐あって弓の上下はほとんど合ってたと思いますが、細かい部分までは消化できず、演奏不能個所がいくつか。それでも何故だか妙に気分が高揚し、ついには「今のオレに弾けない曲はない!! 矢でも鉄砲でも持ってこーい!」という空でも飛べそうな気分に。練習中は常に冷静で "熱" をあまり感じさせなかった指揮者も、ここへ来てさすがに力が入る瞬間が。弾き終えたときにはぶっ倒れそうになりました。
・全体として、曲の大枠をガッチリと固める音楽作りだったので、大曲・難曲ながら不安感なく弾き通せました。ただ、「ファジィでOK」の言葉のようにあまり細かい部分までは拘らなかったので、いくらか大味な演奏だったかもしれません。特に、『fp』の指示のような音量が急激に変わる部分がいくつかあり、これは個人的にはバッチリキメたいところだったのですが、ほとんど演奏の勢いに押し流されてしまう格好に。
・メインが大曲のため、アンコールは無し。
・終演後、演奏では貢献できなかった分を少しでも償おうと、ステージの片付けでは鬼の働き。Kitaraの大ホールはどこに何をしまうか、もうほとんど覚えてしまっています。しかし、重いベース椅子を片手に1台ずつ、2台同時の移動はさすがに無理があった。
・今回は、室蘭でわりとヘビーな演奏会をこなした翌日だったということで、どう考えても無茶な日程でした。おかげで大事な練習に参加できなかったり、集中力を欠いたり、アチコチ迷惑をかけまくり、この点反省しなければなりません。だいたい10日に1回ペースで演奏会をこなしているので、なかなか万全の体制を整えるのは難しいのですが。
・客数約1200名[目測]:正面は二階席まで8割の入り、3階席と両サイドはパラパラというところ。来年の定期でラフ2を弾くとあって、西区オケ関係者が指揮者をはじめ、たくさん聴きに来ていました。その中の某氏の感想は、「(ラフ2は)聴いてる方も疲れる!」、「Vnの後列が鳴りすぎ!!」 そりゃぁ~強力メンバーが揃ってましたから。私はおとなし~くしてたのですけど。 「モリモリ弾いてたね」の言葉もありましたが気のせいですよ。気のせい。
(*´∀`*) フフフ