ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

お初♪エルム楽器 室蘭支店 楽器博物館

2006年09月02日 23時13分02秒 | 日記2005-10
街の楽器屋に今年2月にオープンした楽器博物館。
http://www.elm-t.co.jp/muroran/shop/strings.html
所用があり楽器屋に寄ったので、ついでに初めてのぞいてきました。
博物館とはいっても、展示棚ひとつぶんのちょっとしたもので、
展示品は全て、室蘭市民オケを振りに来ている菊地先生の所有物です。

現在の展示品はチェロ特集でした[写真]。
ガラスの反射とケース奥の鏡の反射で、何が何やら非常に見づらい写真になってしまいましたが、
写っているのは、昔版のサイレントチェロです。
正面から見ると普通なのに、後ろから見ると裏板がゴッソリ無い!
もう一台は、現在市販されているサイレントチェロとほぼ同じ形で枠だけの、全て木製のチェロ。
サイレントチェロって昔からあったのですね。。。知りませんでした。
他には、裏板や側板にニスによる絵画が描かれたチェロや、
四角くて折りたたみ可能なチェロ(持ち運びに便利!)等が展示されていました。

欲を言えば直接触ってみたい。。。

『48cmのビオラ(日本国内最大!?)を持っている』
と菊地先生はおっしゃっていましたが、そのうち登場するのでしょうか。
45cmなら弾いたことあるけどなぁ・・・48cmて・・・未知の領域。
是非とも弾いてみたいものです♪
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【本】科学事件

2006年09月01日 22時10分37秒 | 読書記録2006
科学事件, 柴田鉄治, 岩波新書(新赤版)663, 2000年
・元朝日新聞記者による著作。ジャーナリストの立場から見た『科学』。テーマは『脳死・臓器移植』、『薬害エイズ』、『体外受精』、『原子力』、『水俣病』、『大地震』、『クローン羊』の七つについて。
・上記の各テーマについて大雑把に知るにはよい本です。レポートの友(?)。
・「また、竹内基準そのものにも、評論家の立花隆氏らから強い異論が出るなど、社会的な合意にまでは至らず、「脳死の判定基準さえ出れば」という患者や移植医らの期待は実を結ばなかったのである。」p.18
・「一時は、空中分解かと心配された脳死臨調も、たがいに歩み寄って、なんとか答申にはこぎつけた。92年1月に出た答申は、まず多数意見として脳死を「人の死」とし、脳死者からの臓器移植を認めることを明記したあと、脳死を「人の死」と認めない少数意見を付記する形をとった。この少数意見が、量的には多数意見を圧倒するような論陣を張るという、めずらしい答申となったのである。」p.19
・「議員立法で提出された臓器移植法は、二転三転、修正に修正を重ねてようやく成立したが、脳死を死と認めるかどうかでなかなか国民の合意が得られない状況を反映して、臓器移植の場合にかぎって脳死を認めるという、綱渡りのような法律となった。こうして日本もようやく心臓移植の実現にこぎつけたのである。」p.20
・「83年の時点からこのように強い危機感を抱いていたはずの厚生省が、その後「何もしなかった」のはなぜかという疑問に関しては、検察は、松村被告に対する冒頭陳述のなかで、二つの理由を指摘している。一つは、対策を講じることが血液製剤によるエイズ感染の事実を認めることに直結して責任を追求されないかと恐れたことと、もう一つは、製薬会社に巨額の損失を与えることを避けようとしたのではないかということである。」p.38
・「もし、83年の段階でほんとうの第一号患者が認定されていたら、その後の展開はまったく違ったものになっていたことだろう。とくに、日本の第一号患者が血液製剤によって感染した血友病患者だったことがわかれば、そのころ漠然と「同性愛の男性の病気だろう」と軽くみていた社会の関心は、一気に高まり、薬害エイズ問題が大きくクローズアップされていたに違いない。」p.43
・「日本の薬害の原点ともいうべきサリドマイドのケースを追ってみると、薬害エイズとよく似ていて、危険性が指摘されてから厚生省も学界もマスメディアも「何もしなかった」ために被害を拡大させてしまった構図が浮かび上がってくる。」p.46
・「その原因は、根底までさかのぼってみれば、すべて製薬会社と学界と厚生省の「三者もたれあいの構造」にあるといっても過言ではない。」p.54
・「体外受精という、見方によっては「自然の摂理に反し、生命を操る、きわどい技術の一つ」である先端医療の分野で、いきなり既成事実をつくって世に問うというやり方は、生命倫理のうえからも、本来、許されないはずなのだ。」p.62
・「いささか極論かもしれぬが、いまから振りかえってみると、チェルノブイリ事故はその後のソ連崩壊の引き金になったのではないかと思えてならない。ソ連崩壊の原因は、経済政策の失敗にあるといわれているが、それより、国民に真実を知らせないという「社会の欠陥」のほうが、国民の憤激をかった原因として大きかったのではないかと思うからだ。」p.96
・「全体としてみれば、原発推進を強力に進めているフランスを除いて、ヨーロッパ諸国はだいたい原発への依存度を減らす方向に進みつつあるといって過言ではない。」p.98
・「どれほど原子力に明るいイメージを抱いていたか。それは1955年の新聞週間の標語に「新聞は世界平和の原子力」というのが選ばれたことでも明らかだろう。」p.99
・「この状況は、ちょうど「この飛行機は絶対に墜落しませんので、救命胴衣も酸素マスクも積んでいません」という航空会社があらわれたとき、人々はその航空会社の飛行機に乗るだろうか、という問題に似ている。」p.106
・「もともと世論調査というものは「現状肯定」の答えが多くなる傾向があるのだから、なおさらだ。」p.108
・「国民世論がこれほど揺れ動く技術は、原子力以外にないのではないか。」p.109
・「原子力技術はまだ「未成熟な技術」であるという認識を持つことが重要であり、推進する側は、かつてのように「絶対安全だ」と強調しすぎたり、「反対派は無知だ」ときめつけたりすることなく、「謙虚に、おそるおそるやってみる」という姿勢で取り組むことが大事だろう。」p.112
・「地震学者の間に「地震の調査は墓場を見ろ」という言葉がある。人が触れていないことと、墓石がどの方向にどう動いたかを知ることで、地震のようすがよくわかるからである。」p.143
・「たとえば朝日新聞の社説が地震から一ヶ月間も連続して阪神淡路大震災をとりあげていたことでも明らかだろう。社説で論じるべきテーマがこんなにもあった事件は、ほかに知らない。」p.144
・「専門家が「危ない」といっているのに、間をつなぐべきマスメディアが十分に機能していなかったといわざるをえない。」p.147
・「それに対してドリーの場合は、卵子の核に、成長した「おとな」の細胞からとった核を埋め込み、それを個体にまで育てたわけである。いったん成長した細胞をもう一度、「初期化」することに成功したのだ。」p.
・「こうした人間にとって「有用な」利用法がめじろ押しにならんでいるのに、「クローン人間の研究は絶対にだめだ」という指針は、はたして守りとおせるのだろうか。」p.183
・「「クローン人間はだめだ」とする理由は、「人間はだれもが固有の価値と自由を持っており、なんらかの目的のためにクローン人間が作られるようなことは許されない」とか「人間の基本的な倫理として人間そのものを道具にしてはならない」とか、抽象的な言葉で説明せざるをえないところがある。それに対し、一方の「クローン人間の研究は必要」とする側の論理は、移植用の臓器の作成とか、不妊治療とか、遺伝子レベルにさかのぼっての遺伝病の治療とか、具体的な理由を前面に押し立てて迫ってくる。」p.189
・「極論すれば、報道とは、今日報じたことを検証して、明日の報道で修正していくという作業をくりかえしていかねばならない仕事なのだ。」p.191
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