
■ 「最後には種だけが残った」 ■
「儲け話があるから」と電話で呼び出されたギリシャは
交差点を渡る時に、美女に気を取られていて、車に轢かれました。
駆け付けた救急隊員は、血だらけで横たわるギリシャに赤チンを塗って、
「血に見えるのは赤チンだ、彼は直ぐに元気になる」
と言って、病院に運んで行きました。
ギリシャにお金を貸した人達が
「本当に大丈夫か?」と病室に詰め掛けましたが、
包帯とギブスで全身を固めたギリシャを指さして主治医は言いました。
「彼は全身を骨折しているが、命には別条は無い」と。
その話を聞きつけた、
ギリシャに生命保険を掛けている人達が
病院に詰め掛けました。
「そろそろ命が危ないと聞いたのだが・・・」
すると、生命維持装置に繋がれたギリシャを差して主治医は言いました。
「最近の生命維持装置は優秀だ。7割方死んでいても、未だ生きている」
それを見た男たちが口ぐちに言いました
「本当だ、確かに生きている。」
「でも、もうそろそろお陀仏に違いない」
「保険金が転がり込んで来るのを楽しみにしていよう」
一週間後、彼らが病院に行くと、
ギリシャは病室には居ませんでした。
彼らは、奇跡的に回復したのかと思いましたが、
その頃、病院の裏からは棺が運び出されていました。
ギリシャは何処へ行ったのかと問い詰めた男たちに医者は言いました。
「彼は永遠に私達の心の中で生き続けている」と。
その時男たちは悟りました。
彼らの買わされたギリシャの保険は、詐欺だったのだと・・・。
自分達が保険詐欺に引っ掛かった事に気付いた男たちは、
ギリシャの病室に残されていた、僅かばかりの見舞いのフルーツを
皆で分け合いました。
をれを見た医者が言いました。
皆さん、種は捨てない方が良いですよ。
裏庭に播けば、30年後には実が成るかもしれない。
男たちは渋々、種をコートのポケットに仕舞い、
とぼとぼと家路に付きました。
それを見届けた医者が、隣の病室に入って行きました。
するとそこには、怪我が回復したギリシャがベットに腰かけています。
医者はギリシャに言いました。
「どうだね、たまには病院も悪く無いだろう。」
「これからは、酒と女には気を付けてもらう」
「借金取りから逃げられたのだから、安いもんだろう」
その時、ベットの下に金髪の看護婦が隠れているとは、
さすがの医者も気付きませんせんでした。
■ 「ユーロ危機」の本質は「ユーロ強化」 ■
1月30日のEU総会では、
イギリスとチェコを除くEU諸国の財政統合の第一歩が
2013年1月にスタートする事か決まりました。
未だ、各国議会の承認が済んでいないので、
「確定」ではありませんが、
ギシシャやポルトガル危機を上手く使いながら、
国民に「財政統合も止む無し」という決断を迫るのでしょう。
そういった意味では、ギリシャやポルトガルには
まだまだ「汚れ役」を演じてもらう必要があり、
3月20日に向けて、ギリシャは何度かのゴタゴタを演じるのでしょう。