続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

牛筋煮込みのスープ。

2012-05-17 06:28:21 | 日常
 母親を亡くしたEIさんは一人暮らしなので、農家の人が運んでくる野菜を買いに顔を見せる。わたしが「膝が痛くて接骨院へ通ったわ」と言うと、「うちの母も痛がったんですが、そんなときは牛筋を三時間ばかり弱火で煮込んだものを食べさせました」と、言っていた。
「三時間はねぇ」と野菜売りのHIさんと顔を見合わせて笑ったら「三時間といっても何か他の事をしていても大丈夫ですから」とEIさんは事もなく言っていた。(男性なのに・・・)

 昨夕チャイムが鳴ったので出て見ると、EIさんが深皿にスープらしきものを携えて立っていた。
「いつもお世話になって、これ食べてみて下さい。じっくり煮込んでありますから」という。

 そういえば、彼の母親が存命中、チャーシュー(豚肉)を持ってきてくれたことがあった。「息子は中華の修行をしていましたから美味しいんですよ」と言った通り、確かにお店の味だった事を思い出した。

 一口食してみると、思ったとおりの美味。65年生きてきてこんなにやさしい味に出会ったことがない。この味に比べると、わたしの調理はどこか尖って雑であることに気付く。
(ああ、スープというものは、こんなにやさしいものだったのか)と感激。

 父親や妹を失い、昨年暮れには母親までも亡くしてしまったEIさん。しかも交通事故で、失職中。こんなにやさしいスープの作れる人が困窮している。

《どうか神さま、彼に光を!》

 牛筋煮込みのスープ、美味しく頂きました、ありがとうございました。

『城』824。

2012-05-17 05:49:27 | カフカ覚書
ところで、あなたの件にかんしてですが、その経緯を素直に申し上げましょう。職務上の秘密などは、糞くらえですーわたしは、そんなにお役人じゃありません。わたしは、根が百姓でしてな、いつまでも百姓から抜けきることができません。

 役人/Beamter→beachten/注意を払う。
 百姓/Bauer→Bau/組織。

☆ところで、あなたの件にかんしてですが、秘密でないということはないのです。(秘密なのです)
 わたしは、そんなに注意を払っていませんが、わたしは組織として残っているのです。その経緯を明らかにお話しましょう。