続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『やまなし』⑫

2018-11-01 07:08:52 | 宮沢賢治

泡や小さなごみからはまつすぐな影の棒が、斜めに水の中に並んで立ちました。


☆法(神仏の教え)の照(あまねく光が当たる=平等)を衛(守る)。
 亡(死)の赦(罪や過ちを許す)を推しはかる。
 註(意味を書き記すこと)を蔽(見えないようにする)律がある。


🈞マグリット『エルノシア』②

2018-11-01 06:47:54 | 美術ノート

 具体的な対象物を描いて《無》を追求したのだと思う。
 確かに《有る》が、《無い》のである。
『エルノシア』、この意味不明な単語は、ある意味新しい。他の何物でもないからである。

 マグリットは考える・・・この世の中を凝視し、見つめ尽した果ての《無》を。

 林は林であって林ではない。林の条件を否定し、異なる対象(家々の屋根や窓)を想起させるような形態に変容させている。否定の否定は肯定にはならず、さらなる意味の破壊へと誘導する。
 
 鑑賞者は作品の前で困惑する。
 視線の消失点は下方にある故、林は大きな威力を以て重量感や圧迫感を与える。しかし中心から目を離し、全体を望めば板状の平面でしかない。しかも周囲の空間は微妙に林より手前にあり、林を封じ込めるような景色である。

 視覚の破壊を誘導する謀略。時空・自然への静かなる反逆である。


(写真は国立新美術館『マグリット』展/図録より)


『耕耘部の時計』54

2018-11-01 06:38:30 | 宮沢賢治

「今夜積るぞ。」
「一尺は積るな。」
「帝釈の湯で、熊又捕れたってな。」
「さうか。今年は二疋目だな。」


☆襟(心の中)也。
 隻(対の片方)に逸(隠れた)釈(意味を明らかにする)がある。
 他意の釈(意味を明らかにする)。
 套(被われた)有(存在)である幽(死者の世界)を捕らえる。
 魂の念(思い)を示し、悲喜を目(見つめる)。


『城』3059。

2018-11-01 06:16:56 | カフカ覚書

あの娘たちに惹かれていらっしゃるんですから、あそこなら居心地がいいでしょう。わたしは、あそこへ行かないように引きとめました。あまり成功しませんでしたが、何度も引きとめました。それも、もう過ぎたことです。あなたは自由の身です。


☆たいへん長引かせていますが、来世での一族は幸福なのでしょうか。わたしはつねに来世へは妨げていますが、あまり結果は出ず、つねに死を妨げていました。でも、あなたは自由です。