口から火炎をあげるという現象は何を意味しているのだろう。
権力の誇示、あるいは攻撃(戦闘)だろうか。尋常でない高揚感は、熱弁をもってこの地を案内している証しなのだろうか。
背景の海の静けさや雲の流れには多少の不穏はあるものの、波立たぬ平和を暗示しているように思う。
この三体のうちの手前の一体のみが集合住宅(民衆)を三棟掲げ持っている。勝利で得た領域の誇示(象徴)かもしれない。
肩に掛けたものがローマ時代のローブだとしたら、遥か昔の亡霊の出現である。時代を遡り、この地の歴史を語るべく出現したのではないか。
この地に眠る歴史的時間を観光というショーで垣間見せる、歴史の証人たちを観光案内人に仕立てるという発想に、彼らはただのビルボケと化し観光客の接待を仰せつかっている。
権力者の誇りはすでに消失し、滑稽な風刺での登場である。
(写真は国立新美術館『マグリット』展/図録より)
泡と一緒に、白い樺の花びらが天井をたくさんすべつて来ました。
☆法(神仏の教え)の逸(隠れている)諸(もろもろ)を、吐く。
化(形、性質を変えて別のものにし)、化(教え導くこと)を展(広げる)精(心)の記である。