ベルギーシリーズ(カフェメトロポール・ブリュッセル)
江嵜企画代表・Ken
帰国前夜に高級ホテルの雰囲気を味うだけでもと
淀屋研究家、佐藤正人さんがHotel Metropol1階の
カフェへ案内してくれた。
カフェの周りは全て大理石、コリント式の円柱、
シャンデリア、重厚な雰囲気の下で、コーヒーを
飲みながらしばし談笑した。
ラウンジに入ると、泊り客かどうかは別として
大変にぎわっていた。外見だけで軽率に判断
出来ないが、客の風体から判断すれば、我々のように、
匂いを嗅ぐだけという客も含まれているに違いない。
バーテンもそこは心得たものだ。コーヒー1杯でも
いやな顔ひとつしない。さすが一流ホテルのバーテン
だけのことはある。接客態度に実に好感が持てた。
店内を軽くスケッチした。
ホテルのパンフレットによれば、1895年に建てられた
という。19世紀以来の建物として、ヨーロッパに現存する
唯一のホテルであると宣伝している。
どうしても値段の方に目が行く。一泊359~419ユーロと
あるから、1ユーロ=170円で換算すれば6~7万する。
ただ、連泊すれば割引になっているが、庶民が気軽に
泊まれるホテルではないことは事実である。
年末、ユーロに交換したレートは、1ユーロ=170円だった。
ユーロ圏に出てはじめて、ユーロが急激に高くなったことを
否応なしに実感させられる。ユーロ発足時、1ユーロ=1ドル
前後だった。現在1ユーロ=1.47ドルである。この先ドルが
売られれば、対円レートでもユーロの高値安定が続きそうだ。
ベルギー滞在中、年初に、対ドルで円が買われ、連れて、
1ユーロ=161円前後まで円高が進んだ。この程度の円高では、
ホテルメトロポールに泊まる余裕はない。
ところで、サブプライムローン問題の解決に糸口が見えない。
ドル資産離れが益々進むだろう。つれてユーロが高くなる。
ヨーロッパは魅力的な観光スポットであることには変わりない。
しかし、海外旅行者にとっては、ユーロ高が何処まで続くかにも
よるが、いかにもホテル代が高過ぎて、日本からのヨーロッパ
旅行にブレーキがかかるかもしれない。(了)