ここ数日、眠っていた金相場が、目を覚ましたのか、突然、走り出した。1月25日、シカゴ商品先物市場で、一時、オンス924.30ドルを記録した。プラチナ、パラジウムも値上がりピッチを早めてきていると今朝のWSJ紙は伝えている。
WSJ紙によれば、金相場反発に火をつけたのは、世界第2の産金国、南アフリカが、極端な電力不足に直面、この先数週間は操業停止を余儀なくされる事態に陥ったためのようだ。
プラチナも値を上げ、4月先物で、史上最高値、オンス1700ドルに迫る、1,660ドルまで上昇した。南アフリカは、世界のプラチナ生産の80%を占めている。金以上に南アフリカの電力不足による操業一時停止は相場に即響くようだ。
金相場の値上がりは、南アフリカでの電力不足に加えて、米FRBが、1月末のFOMCの会合で追加利下げするとの思惑が底流を流れていることが影響している。この先、米国で利下げが一段と進めば、ドル先安必至との思惑が相場を支えている。
米国発のサブプライムローン問題懸念から米国株式の混乱、それが世界同時株安に発展した。投資家の不安心理から、900ドルを突破したところで、換金売りが出て、一時、オンス840ドル台まで値下がりしていた。それがここへ来ての急反発である。
一方、1月25日、NY原油先物(WTI)相場も、バレル1.42ドル上昇、90.86ドルで取引された。一時、バレル91.23ドルまであった。重質油のブレント相場もバレル1.65ドル上昇、90.72ドルと再び、90ドル台へ戻してきた。ドル先安を見越した動きと思われる。
1月25日、WSJ紙は、世界最大の重機メーカー、キャタピラー(Caterpillar)社の07年10~12月期決算と2008年業績見通しを紹介した。10~12月、北米地域は、11%減少したが、海外で稼ぎ、11%増益と発表した。2008年については、米住宅不況から、建設機材の低迷で、米国は1.5%増を1%増に下方修正、欧州は微減の2.3%増と、欧米での低迷が続くと予測した。ただ、欧米以外では、特に、石炭など鉱物資源開発が活発で、米国を除く地域全体では8~13%増加すると予測した。世界景気の先行きを占う指標として参考になる。
米国が、利下げを継続する一方、景気刺激策を同時に実施すれば、米国の機械需要のサイクルは、2008年でボトムをつけるとキャタピラー社は予測した。利下げ継続ならドル安、ドル安なら海外での稼ぎが増える。米多国籍企業は、ドル安を歓迎している。
日本ひとり、落ち込んでいるだけでは済まされない厳しい状況に直面していると思われるが、昨今特に、日本発の明るいニュースが見当らないのは、眞にさびしい限りである。(了)
WSJ紙によれば、金相場反発に火をつけたのは、世界第2の産金国、南アフリカが、極端な電力不足に直面、この先数週間は操業停止を余儀なくされる事態に陥ったためのようだ。
プラチナも値を上げ、4月先物で、史上最高値、オンス1700ドルに迫る、1,660ドルまで上昇した。南アフリカは、世界のプラチナ生産の80%を占めている。金以上に南アフリカの電力不足による操業一時停止は相場に即響くようだ。
金相場の値上がりは、南アフリカでの電力不足に加えて、米FRBが、1月末のFOMCの会合で追加利下げするとの思惑が底流を流れていることが影響している。この先、米国で利下げが一段と進めば、ドル先安必至との思惑が相場を支えている。
米国発のサブプライムローン問題懸念から米国株式の混乱、それが世界同時株安に発展した。投資家の不安心理から、900ドルを突破したところで、換金売りが出て、一時、オンス840ドル台まで値下がりしていた。それがここへ来ての急反発である。
一方、1月25日、NY原油先物(WTI)相場も、バレル1.42ドル上昇、90.86ドルで取引された。一時、バレル91.23ドルまであった。重質油のブレント相場もバレル1.65ドル上昇、90.72ドルと再び、90ドル台へ戻してきた。ドル先安を見越した動きと思われる。
1月25日、WSJ紙は、世界最大の重機メーカー、キャタピラー(Caterpillar)社の07年10~12月期決算と2008年業績見通しを紹介した。10~12月、北米地域は、11%減少したが、海外で稼ぎ、11%増益と発表した。2008年については、米住宅不況から、建設機材の低迷で、米国は1.5%増を1%増に下方修正、欧州は微減の2.3%増と、欧米での低迷が続くと予測した。ただ、欧米以外では、特に、石炭など鉱物資源開発が活発で、米国を除く地域全体では8~13%増加すると予測した。世界景気の先行きを占う指標として参考になる。
米国が、利下げを継続する一方、景気刺激策を同時に実施すれば、米国の機械需要のサイクルは、2008年でボトムをつけるとキャタピラー社は予測した。利下げ継続ならドル安、ドル安なら海外での稼ぎが増える。米多国籍企業は、ドル安を歓迎している。
日本ひとり、落ち込んでいるだけでは済まされない厳しい状況に直面していると思われるが、昨今特に、日本発の明るいニュースが見当らないのは、眞にさびしい限りである。(了)