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米原油在庫大幅減、NY原油104ドル史上最高値(学校で教えてくれない経済学)

2008-03-06 12:42:11 | 経済学
 JR神戸線の窓から明石海峡がよく見える。明石海峡といえば、潮流が早く、日本で最も船の往来が激しいことでも有名だが、3月5日、風速8メートル,視界良好、昼日中の午後3時前に、3隻が衝突、貨物船が沈没、フィリピン男性1名が死亡し、3名が行方不明という事故が起こった。

 詳しい調べを待つべきだろうが、衝突したオーシャンフェニックス号の乗組員は、「舵を切ったが間に合わなかった」と供述している。どこかで先日聞いた話と同じだが、3隻のうち2隻が、衝突直前まで自動操舵を続けていたと報じられた。

 NY原油先物市場で、3月4日、WTI(軽質油)相場が、バレル5ドル上げ、104.95ドルと終値で史上最高値を更新した。ブレント原油(重質油)も値上がりし、バレル101.70ドルで取引された。

原油急騰の背景は、①米エネルギー省が発表した在庫統計が、アナリストの予測の230万バレル減が310万と減少幅が大きかった,②OPEC総会で、日量2,967万バレルの生産枠を据え置きを決めたことが指摘できる。

相場の世界では、まだはもうなり、もうはまだなりという格言がある。バレル100ドルを越えたところで、もう100ドルとみるか、まだ100ドルと見るか、見方が分かれている。100ドルを突破したことで一息入れて、原油相場は、99ドル台まで値下がりしていた。

原油バレル100ドルは、いいところまで来たとの見方には、米住宅市場の改善には時間がかかる。米景気はこの先さらに減速する。米景気減速から世界的な原油需要が下落するとして、OPECも生産増産見送りの表向きの論拠に使った。

原油高騰を支えてきた要素のひとつに、ユーロが対ドルでの相次ぐ史上最高値更新が指摘できる。NY外国為替市場で、3月5日、一時、1ユーロ=1.5305ドルで取引された。ECB(欧州中央銀行)トリシエ総裁は、本心では、対ユーロでのドル安・ユーロ高を歓迎している。

OPECは、口先では、世界的な原油需要減を唱えて、生産枠据え置きを決めた。しかし、本心では、原油需要は落ちないと踏んでいる。見かけ上の枠は据え置くと言いながら、実生産は継続する。トラの子の100ドル相場定着は離さない冷めた計算が見え隠れしている。

ところで、日本ではどうか。リスク感覚ゼロの、空疎な論戦が続く、国会での審議が全てを象徴している。超過密航路の明石海峡で、自動操舵で事故を起こした。機械任せ、他人任せの風潮が蔓延している。触診を疎んじる今の医療現場も同じリスクを犯している。(了)

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