ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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米利下げ(モルヒネ)の副作用で円103円台へ(学校で教えてくれない経済学)

2008-03-02 09:47:30 | 経済学
 サブプライムローン問題は、返済出来ないことを承知で、お金を貸して家を建てさせ、家の値段が下がって、返済出来なくなった、なれの果ての姿である。

病気が治らないのは、医者が悪いからだと、という人に時たま出会う。他人任せにしておいて、責任を他に転嫁する典型的なケースである。お金を借りた人間(患者)の自業自得であるが、返せぬと分かっていて貸した銀行(医者)が悪いと難癖をつけている人が結構多い。

獣医さんから以前聞いた話であるが、最近のペットの病気は、人間の病気とほとんど同じだそうだ。ご主人様が用意してくれた食事を安心して食べた結果、病気になったペットこそ犠牲者である。そのことを飼い主はなかなか認めたがらないから、眞に始末が悪い。

人間も動物だから、自然治癒力を備えている。ところがいつの間にか、薬を飲めば病気が治る、病気になれば医者に診てもらえればいいと平気で言うようになった。薬には、副作用がつきものである。神ならぬ身、全てが万能でないように、医者もまた、間違いを起こす。

サブプライムローン問題が原因で、次々と、米大手金融会社が、昨年10~12月期決算で巨額の損失を発表している。しかし、ポールソン米財務長官は、自らのミスで損失を出した金融機関を救済することは出来ないと、公的資金の投入に、米国は、応じていない。

ポールソンの尻拭いをさせられているかに見えるのが、バーナンキさんである。彼自身、利下げをすればドルの値打ちが下がることを熟知していながら、5.25%まで上げた短期の目標金利を昨年8月以降、3.0%まで下げた。追加利下げも視野に見える。モルヒネ(利下げ)は一時の痛みを和らげるための処方であるが、副作用を伴う。それが為替市場で出てきた。

NY外国為替市場で、2月29日、ドルは、特に対円で下げ足を早め、1ドル=103.90円まで値下がりした。わずか4日間で1ドルについて4円値下がりするという異常事態である。日本は6000億ドルの米債券を保有している。1円で6000億円の損が発生する。

円は対ユーロでも上昇し、1ユーロ=160.40円から157.86円へ値上がりした。対ユーロでの円高が、ドルの対ユーロ相場に波及し、1ユーロ=1.5214ドルから1.5181ドルへ引き上げた。円借りキャリートレード巻き戻しで、ドル、ユーロを売り、円を買った結果である。

日本はゼロ同然の金利を13年間も続けている。経済もからだも同じで、異常な状態を長年続けているとからだのあちこちでゆがみが生じ、それが原因で病気になる。バーナンキさん(医者)はゼロ金利にばく進している。日本は金融の世界でも米国のペットである。(了)

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