―――学校で教えてくれない経済学―――
NY商品先物市場で、金相場が急落、一時、オンス900ドルまで値下がりした。前日比20ドル安の920ドルで取引を終了したが、巨額の投機資金が、米FRBの0.75%利下げ前後から、商品市場から引き上げを開始したかもしれないと今朝のWSJ紙は解説している。
金は一時、オンス1033ドルまで急騰した。そこからの10%以上の急落だが、今回の急落は、この先続く長い値下がりの始まりではなく、余りにもファンダメンタルズを無視した急激な上昇に対する「健康的な」見直しであろうとWSJ紙は指摘している。
プラチナの下げは金以上にきつい。プラチナは一時、オンス2200ドル台まで値上がりした。3月20日、NYプラチナ先物相場は、1,877ドルで400ドル近く下げたから金以上に厳しい。相場の世界では、山高ければ谷深しというが正にそれを地で行く展開である。
NY原油先物では、弱いドルを売って原油を買う動きが、ここ1ヶ月近く目立っていた。ドルは、1ユーロ=1.5905ドルまで売られていたが、1ユーロ=1.54ドル台まで戻して取引された結果、WTIは、前日比バレル70セント値下がりし、101.84ドルで取引きされた。
原油相場は、この先、不需要期入りで、バレル85ドル前後まで値下がりするとの見方がここへ来て台頭してきている。いまのところ表面化していないが、リビアカダフィーが備蓄原油を放出、それをOPECが支持しているというまことしやかなうわさが流れている。
ドル売り・原油/金買いの流れが、ドル買い・金/原油売りの流れへの変化は、米FRBの0.75%利下げが引き金を引いたとする見方が増えている。FFレート2.25%、公定歩合2.5%への引き下げで、米金融機関が息を吹き返すと、年金ファンドが読み始めたことが、
商品売り・株買いへ流れを変える転換点になるとの見方が増えてきたとWSJ紙は伝えた。
NY株式市場で、ダウ構成銘柄のアメリカンエキスプレス、シティコープ、JPモルガン、バンカメなど米主力金融機関の株価が急反発した結果、NYダウは、前日比261ドル高い、12,361ドルで取引された。ただ、逃げ足の速い投機資金が商品から株式へ、劇場内の「座席」を急遽移動しただけだと、株価反発に永続性に乏しいとWSJ紙は指摘している。
ドル100円割れで、最近、日本でも外国為替取引を始めたいという素人さんが増えているそうだ。為替は、エコノミストの墓場といわれ、玄人でも先が読めない。なぜ素人が首を突っ込もうとするのか理解できないが、原油も為替と同じである。つい先ほどまで110ドルを唱えていた同じご仁が、早や、85ドルである。油断もスキもあったものではない。
2008年は波乱の年になりそうだ。健康に留意して足元を踏み外さないことが一番だ。(了)
NY商品先物市場で、金相場が急落、一時、オンス900ドルまで値下がりした。前日比20ドル安の920ドルで取引を終了したが、巨額の投機資金が、米FRBの0.75%利下げ前後から、商品市場から引き上げを開始したかもしれないと今朝のWSJ紙は解説している。
金は一時、オンス1033ドルまで急騰した。そこからの10%以上の急落だが、今回の急落は、この先続く長い値下がりの始まりではなく、余りにもファンダメンタルズを無視した急激な上昇に対する「健康的な」見直しであろうとWSJ紙は指摘している。
プラチナの下げは金以上にきつい。プラチナは一時、オンス2200ドル台まで値上がりした。3月20日、NYプラチナ先物相場は、1,877ドルで400ドル近く下げたから金以上に厳しい。相場の世界では、山高ければ谷深しというが正にそれを地で行く展開である。
NY原油先物では、弱いドルを売って原油を買う動きが、ここ1ヶ月近く目立っていた。ドルは、1ユーロ=1.5905ドルまで売られていたが、1ユーロ=1.54ドル台まで戻して取引された結果、WTIは、前日比バレル70セント値下がりし、101.84ドルで取引きされた。
原油相場は、この先、不需要期入りで、バレル85ドル前後まで値下がりするとの見方がここへ来て台頭してきている。いまのところ表面化していないが、リビアカダフィーが備蓄原油を放出、それをOPECが支持しているというまことしやかなうわさが流れている。
ドル売り・原油/金買いの流れが、ドル買い・金/原油売りの流れへの変化は、米FRBの0.75%利下げが引き金を引いたとする見方が増えている。FFレート2.25%、公定歩合2.5%への引き下げで、米金融機関が息を吹き返すと、年金ファンドが読み始めたことが、
商品売り・株買いへ流れを変える転換点になるとの見方が増えてきたとWSJ紙は伝えた。
NY株式市場で、ダウ構成銘柄のアメリカンエキスプレス、シティコープ、JPモルガン、バンカメなど米主力金融機関の株価が急反発した結果、NYダウは、前日比261ドル高い、12,361ドルで取引された。ただ、逃げ足の速い投機資金が商品から株式へ、劇場内の「座席」を急遽移動しただけだと、株価反発に永続性に乏しいとWSJ紙は指摘している。
ドル100円割れで、最近、日本でも外国為替取引を始めたいという素人さんが増えているそうだ。為替は、エコノミストの墓場といわれ、玄人でも先が読めない。なぜ素人が首を突っ込もうとするのか理解できないが、原油も為替と同じである。つい先ほどまで110ドルを唱えていた同じご仁が、早や、85ドルである。油断もスキもあったものではない。
2008年は波乱の年になりそうだ。健康に留意して足元を踏み外さないことが一番だ。(了)