JPモルガンがベアスターンズに対して、買収株価を2ドルから10ドルへの引き上げ案を用意しているとNYタイムズ紙が伝えたことが起爆剤となり、3月24日、NYダウは、前日比187ドル高、12,548ドルで取引を終了した。株価反発を受けて、債券相場は軒並み値下がりした。株価下落で安全パイとして債券市場に避難していた客が戻ってきた。
NY連銀は、買収に必要な資金として、290億ドルを、公定歩合並みの2.5%で貸し出すと発表した。NY連銀は、サブプライムローン問題の障害を最小限にとどめるために実施したとの声明文を発表した。
米不動産協会は、2月の米中古住宅の販売高が、1月の489万戸から503万戸へ増加、住宅販売価格は、1月のマイナス10.2%からマイナス9.6%へ改善したと発表した。
マクロでは金融セクター、ミクロでは、住宅セクターで、トンネルの先に多少明かりが見えたとして、不安心理一色だった投資家心理が改善しつつあることが株価を反発させた。ただ、第二、第三のベアスターンズが、現れない保証は全くない。来週以降に控えている金融機関の決算発表を見極めてからでないと、腰を入れた動きは出来ないとの見方が多い。
米ドルの底堅さが目立っている。3月24日、NY外国為替市場で、ユーロが対ドルで2週間来の安値をつけ、ドルが、対スイスフランで、ほぼ2週来の高値をつけた。ドルは、対円でも買われ、心理的な節目と見られたドル100円をあっさり突破、1ドル=100.75円前後で取引された。
NY商品先物市場で、WTI(軽質油)相場は、バレル100ドル近辺まで下落、ドバイ原油(重質油)は99ドル台へ下落した。金相場は、5日連続で下げ、トロイオンス910ドル前後で取引された。
原油も金も、ドルが歯止めなく下げるとはやして上げて来た経緯がある。ドルに底堅さが出てくれば、はしごをはずされないうちに屋根の上から降りておこうとする心理が働いてもおかしくない。ただ、値上がリが余りにも急激だったためもあり、行き過ぎを修正する動きに留まるとの見方も根強く残っている。
3月24日付けのWSJ紙電子版に、珍しく、日本の地価の動きを伝えるニュースが紹介されていた。日本の地価は2年連続で上げて来たが、2008年後半は土地の値段は下がるだろうと指摘している。サブプライム問題が影を落としていることは明らかだろう。
日本関連では、日本の企業経営者の景況感が、2007年の10~12月期のプラス0.5から2008年1~3月にはマイナス9.3へ悪化したと紹介したあと、財務次官の談話として、日本企業は警戒的(Cautious)であるが、日本経済の先行きの見通しについては、悲観的でない(Not pessimistic)と語ったと紹介していた。
さらに、日本関連では、額賀財務相談話として、「ここへ来て人民元は値上がりしているが、十分ではない。直近のG7の会合で、主要議題になるだろう」と語ったと紹介していた。
日本では、政治家は、日銀総裁一人決められず右往左往している。そこへJR常磐線での恐るべき殺傷事件である。イージス艦、中国餃子、赤福、船場吉兆は、早や、忘却の彼方である。一人一人が、責任を持って、真剣に生きていかないとこの国では、身が持たない。(了)
NY連銀は、買収に必要な資金として、290億ドルを、公定歩合並みの2.5%で貸し出すと発表した。NY連銀は、サブプライムローン問題の障害を最小限にとどめるために実施したとの声明文を発表した。
米不動産協会は、2月の米中古住宅の販売高が、1月の489万戸から503万戸へ増加、住宅販売価格は、1月のマイナス10.2%からマイナス9.6%へ改善したと発表した。
マクロでは金融セクター、ミクロでは、住宅セクターで、トンネルの先に多少明かりが見えたとして、不安心理一色だった投資家心理が改善しつつあることが株価を反発させた。ただ、第二、第三のベアスターンズが、現れない保証は全くない。来週以降に控えている金融機関の決算発表を見極めてからでないと、腰を入れた動きは出来ないとの見方が多い。
米ドルの底堅さが目立っている。3月24日、NY外国為替市場で、ユーロが対ドルで2週間来の安値をつけ、ドルが、対スイスフランで、ほぼ2週来の高値をつけた。ドルは、対円でも買われ、心理的な節目と見られたドル100円をあっさり突破、1ドル=100.75円前後で取引された。
NY商品先物市場で、WTI(軽質油)相場は、バレル100ドル近辺まで下落、ドバイ原油(重質油)は99ドル台へ下落した。金相場は、5日連続で下げ、トロイオンス910ドル前後で取引された。
原油も金も、ドルが歯止めなく下げるとはやして上げて来た経緯がある。ドルに底堅さが出てくれば、はしごをはずされないうちに屋根の上から降りておこうとする心理が働いてもおかしくない。ただ、値上がリが余りにも急激だったためもあり、行き過ぎを修正する動きに留まるとの見方も根強く残っている。
3月24日付けのWSJ紙電子版に、珍しく、日本の地価の動きを伝えるニュースが紹介されていた。日本の地価は2年連続で上げて来たが、2008年後半は土地の値段は下がるだろうと指摘している。サブプライム問題が影を落としていることは明らかだろう。
日本関連では、日本の企業経営者の景況感が、2007年の10~12月期のプラス0.5から2008年1~3月にはマイナス9.3へ悪化したと紹介したあと、財務次官の談話として、日本企業は警戒的(Cautious)であるが、日本経済の先行きの見通しについては、悲観的でない(Not pessimistic)と語ったと紹介していた。
さらに、日本関連では、額賀財務相談話として、「ここへ来て人民元は値上がりしているが、十分ではない。直近のG7の会合で、主要議題になるだろう」と語ったと紹介していた。
日本では、政治家は、日銀総裁一人決められず右往左往している。そこへJR常磐線での恐るべき殺傷事件である。イージス艦、中国餃子、赤福、船場吉兆は、早や、忘却の彼方である。一人一人が、責任を持って、真剣に生きていかないとこの国では、身が持たない。(了)