「中国はなぜ横暴か」のタイトルで、二ユーズウイーク(NW)日本版が、「大国化した自信の表れか?体制不安の裏返しか?」と問題提起し、「権益を脅かす者には牙をむく」と、ジョシュア・カランジック(米外交評議会研究員)、長岡義博(NW誌記者)、アイザック・ストーン・フィッシュ(北京特派員)が問題点を解説していた。
一方、ベルギー、ブリュッセルで開かれたASEM(アジアヨーロッパ会議)では、「中国の存在感が際立っていた。日本との会談を歓迎する声が多かった」と、今朝の「おはよう世界」が、フランス、韓国などのテレビ局の放送を紹介していた。
フランス・アンテン・ドゥ―は、中国のギリシャ国債買いの動きについいて、「中国には下心があるのはわかっている。しかし、ヨーロッパにはいま金がない。中国は、ギリシャに「酸素」を送った」と解説していた。
ドイツZDFは、「ASEM会議で、人権問題も人民元切り上げもほとんどふれられなかった。中国は自信に満ちていた。」と比較的好意的に報道していた。
香港ATVは、「菅首相と温家宝首相は、25分間、廊下で会談し、両者の言い分を述べ合った。これはG7,APEC、G20を相次ぎ控えて、中国は「(日本と会っておくことは)良いきっかけになる」との判断が中国側に働いたのだろう。」と解説していた。
一方、ブルームバーグは、「5日のNY株式市場は、米ISM非製造業指数が予想以上に良かった。日銀が事実上ゼロ金利に踏み込んだことを好材料に、NYダウは、前日比193ドル高、10,944ドルで取引を終えた。」と伝えた。
「おはよう世界」(経済情報)に出演したみずほコーポレート銀行の柳原秀俊氏は「米国の追加の金融緩和の思惑からドル全面安の展開となった。対円で一時ドル82.96円もあった。ドル先安見込みから、NY金先物相場は1,341.50ドルの史上最高値を更新した。」と解説していた。
テレビ東京の番組に出たJPモルガンの佐々木融氏は「G7を控えて、日本は為替介入をやりづらい。9月の米雇用統計次第だが、ドル安基調は継続する」と解説していた。日銀の実質ゼロ金利はそこまでやるまいとみていたマ―ケットにはサプライズだったとの見方は多い。
ただ、この期に及んでも「円安」に対する期待感が日本では消えない。日銀のゼロ金利政策も、0.1%が「0~0.1%」に修正されたにすぎない。アメリカでは、債券市場へ資金が流れた結果、10年物国債の利回りは再び2.45%台へ低下した。米国の金利低下が進めば日本の利下げは帳消しだろう。
ECBは、アイルランド懸念から、国債買い入れを増やすことを決めたと5日付けのWSJ紙が伝えていた。米国、ECBに、日本も金融緩和の色彩を鮮明に出してきた。日銀の利下げによって、米FRBは金融緩和がやり易くなった。
いよいよペーパーマネーが溢れかえってくる。5日の英フィナンシャルタイムズ紙の電子版で、一部資産家はトン単位で金を買っているいると名前入りで紹介していた。金、プラチナ、銀の価値が上がって値上がりしているのではない。ペーパーマネーには価値はないとみた、「水鳥」が「餌場」をシフトしているにすぎない。
温家宝首相も鳥と同じだと言えばお叱りを受けそうだが、オバマさんもバ―ナンキさんも所詮おなじ穴の狢であろう。自らが餌にありつけなければ生きられないと見れば簡単に「豹変」する。
25分間の日中首脳会談が、その間の事情を分かりやすく教えている。日本の政治家も水鳥にならって、もっとしたたかに生きて欲しい。(了)
一方、ベルギー、ブリュッセルで開かれたASEM(アジアヨーロッパ会議)では、「中国の存在感が際立っていた。日本との会談を歓迎する声が多かった」と、今朝の「おはよう世界」が、フランス、韓国などのテレビ局の放送を紹介していた。
フランス・アンテン・ドゥ―は、中国のギリシャ国債買いの動きについいて、「中国には下心があるのはわかっている。しかし、ヨーロッパにはいま金がない。中国は、ギリシャに「酸素」を送った」と解説していた。
ドイツZDFは、「ASEM会議で、人権問題も人民元切り上げもほとんどふれられなかった。中国は自信に満ちていた。」と比較的好意的に報道していた。
香港ATVは、「菅首相と温家宝首相は、25分間、廊下で会談し、両者の言い分を述べ合った。これはG7,APEC、G20を相次ぎ控えて、中国は「(日本と会っておくことは)良いきっかけになる」との判断が中国側に働いたのだろう。」と解説していた。
一方、ブルームバーグは、「5日のNY株式市場は、米ISM非製造業指数が予想以上に良かった。日銀が事実上ゼロ金利に踏み込んだことを好材料に、NYダウは、前日比193ドル高、10,944ドルで取引を終えた。」と伝えた。
「おはよう世界」(経済情報)に出演したみずほコーポレート銀行の柳原秀俊氏は「米国の追加の金融緩和の思惑からドル全面安の展開となった。対円で一時ドル82.96円もあった。ドル先安見込みから、NY金先物相場は1,341.50ドルの史上最高値を更新した。」と解説していた。
テレビ東京の番組に出たJPモルガンの佐々木融氏は「G7を控えて、日本は為替介入をやりづらい。9月の米雇用統計次第だが、ドル安基調は継続する」と解説していた。日銀の実質ゼロ金利はそこまでやるまいとみていたマ―ケットにはサプライズだったとの見方は多い。
ただ、この期に及んでも「円安」に対する期待感が日本では消えない。日銀のゼロ金利政策も、0.1%が「0~0.1%」に修正されたにすぎない。アメリカでは、債券市場へ資金が流れた結果、10年物国債の利回りは再び2.45%台へ低下した。米国の金利低下が進めば日本の利下げは帳消しだろう。
ECBは、アイルランド懸念から、国債買い入れを増やすことを決めたと5日付けのWSJ紙が伝えていた。米国、ECBに、日本も金融緩和の色彩を鮮明に出してきた。日銀の利下げによって、米FRBは金融緩和がやり易くなった。
いよいよペーパーマネーが溢れかえってくる。5日の英フィナンシャルタイムズ紙の電子版で、一部資産家はトン単位で金を買っているいると名前入りで紹介していた。金、プラチナ、銀の価値が上がって値上がりしているのではない。ペーパーマネーには価値はないとみた、「水鳥」が「餌場」をシフトしているにすぎない。
温家宝首相も鳥と同じだと言えばお叱りを受けそうだが、オバマさんもバ―ナンキさんも所詮おなじ穴の狢であろう。自らが餌にありつけなければ生きられないと見れば簡単に「豹変」する。
25分間の日中首脳会談が、その間の事情を分かりやすく教えている。日本の政治家も水鳥にならって、もっとしたたかに生きて欲しい。(了)