お江(おごう(崇源院):楽問塾会場風景
江嵜企画代表・Ken
お江(おごう)(崇源院)の話を聞けるというので家族と、大阪市内、谷町6丁目の会場まで出かけた。お江が、来年のNHK大河ドラマの主人公であることも手伝ってか、会場はほぼ満員、ご婦人の姿も結構多く見られた。いつものように会場の様子をスケッチした。
語り部は笠谷和比古氏(国際日本文化研究センター教授)で、氏は、魂を捨てた昨今の日本人を「武士道」で甦らそうと各方面で講演活動も行っておられることを今回始めて知った。午後7時から質問いれて9時半までの時間を堪能した。
彼女の父は、浅井長政、母はお市の方、信長は伯父、淀殿は姉、秀吉はその夫、秀頼は甥、徳川秀忠は彼女の夫、家康は舅、彼女の男子は、三代将軍家光、女子には秀頼夫人の千姫、後水尾天皇の中宮となった和子(まさこ)(東福門院)がいる。和子は女帝、明正天皇の母である。
笠谷氏は、「女系の系図に置き換えてみれば、見えない歴史が見えて来る」と力説された。伊達騒動も女系によって読み替えられると話した。
徳川家康は関ヶ原で勝ったにも関らず千姫はなぜ秀頼に輿入れしたのか?秀頼は六十五万石の大名に転落したというが、それは秀頼の直轄領のみで、臣下の領土を含めれば減っていない。
徳川は将軍家、豊臣は関白家。二重公儀体制をとった。大名も東は徳川、西は豊臣と東西分治で共存共栄路線をとった。秀頼と千姫との婚姻が教えている。
後水尾天皇は家康が擁立した。徳川和子の入内は家康の外戚戦略であった。女系を駆使した家康の政治戦略・国家構想が読み取れると話を結んだ。
質疑応答の中で、筆者は、「お江のみ土葬でなく火葬されたというが事実か。それはなぜか。毒殺か」と聞いた。笠谷先生は「荼毘に付されたのは事実です。毒殺はないでしょう。伝染病ではなかったか。」と答えていただいた。
氏は自分は少数う意見だとおっしゃったが、女系の系図で歴史を読み説くという、新しい歴史の視点を教えられ、笠谷和比古氏に感謝したい。
今回の「お江」は、「楽問塾」(国際生涯学習センター)(06-6764-1282)が「日本の国を創った七人の女サムライたち!」シリーズとして取り上げたテーマである。次回は昨年、大河ドラマで人気を博した『篤姫』(11月18日)と予告に出ていた。(了)