ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

内向きになるアメリカ、中国指導部の対立、いま正に日本の政治家の鼎の軽重が問われている

2010-10-27 22:46:24 | 診断即治療と虹彩学
(学校で教えてくれない経済学)



「量的緩和(QuantitativeEasing)」第2弾(QE2)は米経済を救えるか」のタイトルで、近着の二ュ-ズウイーク(NW)日本版最新号で、ア二―ラウリ―記者は、「多くのエコノミストは、その効果に懐疑的だ」と書いていた。QE2は日本でも関心が高い。

QE2の第一の期待は銀行融資の増加である。しかし、銀行から借りたい人や企業がいない。第二の期待は、FRBの買い取りで国債価格が上がる(利回りは低下)。しかし、余りに巨大な米国債市場に影響力を及ぼすには力不足だ。第三の期待は、国債が上がれば、株式などよりリスクの高い投資を促すが、FRBには実態経済を変える力はない。それでもQE2に期待するのは、米国経済を救うには、「それ以外に選択肢がないからだ」と書いていた。

次に、韓国・慶州で開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議にブラジルのマンチガ財務相が欠席したのはなぜか。最大の問題点は、新興国には実力に応じた発言権が与えられていないためだとNW記者の千葉佳代子氏が書いていた。

ユーログループのユンケル議長は、「理想は、G7プラス中国」と語った。中国以外の新興国はどうでもいい、と言いたいのだろうか」と書いていた。ロイタ―通信のアナリスト、クリシュナ・クルマは、「G20に残る資格のある先進国はアメリカぐらい」と書いていた。今回のG7でもG20でも肝心なことは何も決まらなかったわけが透けて見える。

NW日本版最新号は「世界に背を向けるアメリカの未来」と題して、クリストファ―・ディキ―氏が、「アメリカ人は、自国の外の世界のことを忘れてしまった。それは、11月の中間選挙を戦う候補者たちの言葉にもっともはっきり出ている」、「ナチスの台頭や残酷なジェノサイド、そして9.11-アメリカ人が世界に関心をなくすと深刻な事態が起きる」と警告していた。しかし、今のアメリカは、政治的にも経済的にもよその国をかまっておれない現実に置かれている。日本の政治家がそのあたりをどこまで丁寧に掴んでいるだろうか。

NW誌本号は、「中国指導部の世代交代で政治対立がはじまる」と題して、ダンカン・ヒュ―イット(上海)記者が、「習近平国家副主席を中央軍事委員会の副主席に決めた。これは毛沢東時代の党幹部の子弟からなる党有力派閥『太子党』の勝利といっていい。彼らは経済的には改革派だが、政治的には保守派だ。2年先に胡錦濤の後継者が決まるが、中国指導部の内部対立が懸念される」と書いていた。

尖閣問題では日本政府の不手際が取り沙汰された。漁船の船長が日本の警備艇に体当たりするようなことは本来やらない。逮捕を前提にした「やらせ」という見方もある。連日伝えられる反日デモも同様に「やらせ」という見方もある。米国が内向きになる。中国指導部の政治的対立が高まる気配にある。今正に日本の政治家の鼎の軽重が問われている。(了)

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綿花相場、新高値更新、安売りオンパレードに浮かれていると墓穴を掘る?(学校で教えてくれない経済学)

2010-10-27 09:04:57 | 経済学
今朝、CNBCテレビを見ていたら、綿花相場が、ポンド当たり1.29ドルの新高値をつけたとコメンテーターが話していた。繊維の仕事から離れて10年近くなる。ピンとこない。しかし、「綿花、おまえもか」、と思う気持ちとドル安の影響が綿花にも出て来たのかと実感する。当然ながら綿花相場急騰にはパキスタンの大洪水も大きく影響しているのだろう。

パラジウムが9年振りの高値だと解説していた。原油相場はバレル82ドル前後である。金相場は、G20開催前に1400直前から1,300ドル近辺まで急落した後ドル小康で今朝は様子見している。スズ、銅、亜鉛は小幅高。FOMC待ちで獲物を狙って身構える猫のようだ。

相場の世界は人が動かしていると思うと分かり難い。鳥や動物が動かしていると思うと頭に比較的入り易い。彼らは水や餌に敏感に反応する。植物も水を求めて根を伸ばす。生き物は日々命がけで生きている証である。金融の世界では、「餌」はリターン(利回り)である。少しでもリターンの多い方へ、根が水を求めるように体が自然に動くのであろう。

ところで、26日付けのWSJ紙日本版に元FRB副議長のブラインダー氏が、「ラムズフエルト元国防長官だったら言うだろうが、「手持ちの軍隊で景気後退の戦場に行くしかない」。今、それはFRBだ。「財政軍」は「職務離脱」しているからだ」と書いていた。

FOMC(公開市場委員会)が11月3日に開かれる。そこで「量的緩和」第2弾(QE2)が発動されると見られている。QE2とはQuantities Easingの頭文字をとった「量的緩和」の略語だが、英語放送を聞いていると「キュー・イ―・ツー(QE2)」が頻繁に出て来る。

ブラインダー氏が言う「財政軍・職務離脱」とは、巨額の財政赤字を抱えた米現政権では、追加の財政支出が出来ない。特に、11月2日の米中間選挙での民主党敗北で共和党が多数となり、現政権は益々「財政出動」が難しくなる、と解説していた。

「手持ちの軍隊」というのは、11月3日にFOMCが決めるであろう「FRBによる中長期国債の追加買い」の事である。買い入れ資金は輪転機を回して巨額のお札を用意する。お金(ドル)の値打ちがその分下がる。俗に言う「換物思想」が生まれる。綿花までが高値を更新する事態にまで発展した。獣がインフレの臭いを嗅ぎつけたにちがいない。

「おはよう世界」(NHK・BS)でインドネシア、ジャワ島のムラピ火山が噴火したとシンガポールCNNを紹介していた。オーストラリアABCは、スマトラ島沖の地震の余波で津波が発生、多数の死者が出ていると紹介した。世界的に火山の活動期に入ったと専門家は警告している。自分に灰が降りかかってこないと人間という動物は反応しない。綿花はジーンズに欠かせぬ材料だ。安売りオンパレ―ドに浸っていると墓穴を掘るだろう。(了)

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