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原油一時バレル113ドル、円が売られ易い展開は続く、それでも日本のマスコミは円安歓迎なのか

2011-04-09 10:33:19 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)


土曜日でもNHK・BS「ワールドWaveMorning」は朝6時から放送している。今朝も欧州、アメリカ、中国、韓国など様々な国からのニュースを紹介していた。宮城県沖地震のニュースは、ロシアRTRは昨日の地震では大事故はまぬかれたと伝え、ドイツZDFは、ドイツの輸入食品に対する放射能測定基準を現行のキログラム当たり1,250ベクレルを日本並みの500ベクレルへ厳しくした。緑の党はまだ甘いと反対しているなどと伝えていた。

一方、中国中央テレビは、日本が放射能汚染水の海への放出は世界海洋保護法違反だ。今後の事態の推移を見守るとした上で、日本の放射能汚染はごく微量のため、中国の環境及び人体には影響ない。ほうれん草を例に出し、ほうれん草は葉の表面に放射能が付着しやすい。水洗いすれば安心だときめ細かく解説していたのが特に印象に残った。

日本の特に食品に対する風評被害については、インドネシアで週末開かれる緊急アセアン外相会議に出席する松本外相が「日本品は安心だ。出席者に理解と協力を求めたい」と語ったとNHK・BSニュースが紹介していた。どこまでが危険で、どこまでなら安心なのか、むしろ日本国民にこそ日本政府は明確に説明する方が先だろう。

英BBCは、29日に結婚式を控えて「ケイトさん守れ」とダイアナ妃の前例から、過熱化する王室パパラッチを、英国政府が取り締まりを強化していることを伝え、王室の写真は高値で売れるためケイトさんにカメラマンが異常に群がるのだと解説していた。リビアやコートジボアールのニュースは少なくともワールドWaveには出なかった。

今朝の「ワールドWave」ではドイツのミュンヘンで、東日本大震災の犠牲者を悼むブラームスレクイエム・ミサが開かれ日本の歌を歌うソプラノ歌手、中村恵理さんの姿を写すドイツZDFの放送を紹介していた。「日本がんばれ」の声は、ベトナム、ガ―ナ、ブエノスアイレス、シンガポールなど世界的な広がりを見せている。一部Uチューブの動画サイトでも、ニホンノミナサン、ドウカ、ガンバッテ、クダサイと話す少女の姿を紹介していた。

一方、8日のNYダウは、前日比29ドル安、12,380ドルで取引を終了した。米債券が売られ、10年物国債の利回りは3.583%へ上げた。NY原油(WTI)先物相場がバレル2.49ドル高、112.79ドルへ上昇した。NY金先物相場もトロイオンス14.90ドル高、1,473.40ドルと史上最高値をこの日も更新した。インフレ懸念が日増しに高まりを見せている。

NY外国為替市場では、1ドル=84.70~74円、1ユーロ=122.63~74円と円売りの流れが多少収まった。しかし、ECBの利上げ、米国債の利回りが年3.5%を超えて来たことから円が売られ易い環境に変化はない。豪ドルの値上がりの勢いが止まらない。1豪ドル=1.05ドル台まで値上がりしてきた。日本は豪州から石炭など鉱物資源、肉など多額の農産物も輸入している。豪ドル高・円安は、確実に日本に輸入インフレをもたらすだろう。

原油、小麦、トウモロコシなど食料品の国際相場が上昇ピッチを強めている。円安にエールを送っていた日本のマスコミは、それでも円安は国益と言い続けるのだろうか。(了)

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