白鶴酒造・東日本大震災チャリティーイベント風景
江嵜企画代表・Ken
日本酒の老舗、白鶴酒造が、4月9日(土)~10日(日)の2日間、東日本大震災復興支援チャリティーイベントを開催している。昨夜来の雨も昼前後から上がり、薄日が射すまで回復した。7分咲きの桜を背にした中庭に作られた会場の一部には、おでん、たこ焼き、焼きそばなど屋台が並び、金魚掬いに興じる親子の姿も見られた。
チャリティ試飲会と銘打って、絞りたて大吟醸や日本酒ハイボールをミニコップ一杯100円で売っていた。テント付きの簡易食堂で、椅子に座り、日本酒をちびちびいただきながら会場の様子をスケッチした。
天気回復に伴い、この日のイベントの一つである樽巻きショ―が始まる昼前頃には、振る舞い酒を楽しみにした大勢の客が会場に集まっていた。12時から15分おきに工場見学も出来る。別会場となった白鶴資料館では今年新発売の「袋吊り」限定酒をミニコップ一杯200円で試し飲みすることも出来た。
白鶴酒造は、創業が寛保3年(1747)だから260余年の歴史を誇る老舗中の老舗の日本酒メーカーである。昭和2年(1927)には現灘中・灘高を設立昭和9年(1934)には白鶴美術館を建てた。平成17年にはアメリカハクツルを設立、最近は多角化経営で化粧品事業まで手がけている。
しかし、当社は16年前の阪神淡路大震災では他の多くの酒造会社同様多大の被害を受けた。そして今年は東日本大震災である。今回のイベントの売り上げは全て東日本被災地へ日本赤十字社通じ義捐金として渡されると聞いた。
神戸の地震の怖さは今もからだが覚えている。しかし、今回の東北の地震は津波に加えてさらに原発が追い打ちをかけた。神戸の比ではない。ほろ酔い気分でご機嫌な時間を過ごしている自分の姿を省みて、申しわけない気持ちもした。しかし、ここで西日本も落ち込んでいては日本全体が本当にダメになってしまうだろう。
地元住吉神社の夏祭りは予定通り開催されることになり、ほっとしている。なんでも自粛すればいいものではない。「頑張れ、ニッポン!!」と世界がいま、日本を応援している。落ち込んでいる余裕は全くない。(了)