(学校で教えてくれない経済学)
バ―ナンキ米FRB議長は「過去の経験と分析の結果、6月末に、金融量的緩和政策を終えても、米国経済に大きな影響を与える可能性は低い」と語った、と米ブルームバーグニュ―スが伝える画面を、28日朝のNHK/BS「ワールドWaveMorning」が紹介していた。27日のNYダウはバ―ナンキ発言の後、上げ幅を拡大、前日比95ドル高、12,690ドル、特にハイテク株が多いナスダック株価指数の上昇が目立った。
「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演した米みずほ証券、大宮弘幸氏は「米FRB議長発言、米経済が緩やかながら拡大、インフレ率も安定が続くことが確認されたことから株価は堅調に推移した。NY外国為替市場では、ドルが対ユーロで大きく下げた。原油在庫は増加したがバレル112.76ドルで取引された。特にガソリン在庫が10週連続で減少、ガソリン相場が2008年7月以来の高値をつけた。個人消費への影響が懸念される。」などと解説していた。
一方、テレビ東京系の「モーニングサテライト」に出演した堀古英司氏は「米FOMC(公開市場委員会)の声明文が従来の午後2時15分発表が12時30分に、午後2時15分から今回初めてとなるバ―ナンキ議長の記者会見が開かれた。記者会見の場で、米GDP見通しの下方修正が言及されたあと、米FRBの利上げの時期が当初予測の来年1月からさらに先にずれ込むとの思惑から、NYダウは一段高となった」などと解説していた。
アメリカに、「太陽が出ている間に取り入れをする」ということわざがある。いかにも農業国アメリカらしい。ここでいう太陽とはお金のことである。陽が沈む時間が先に延びるとマーケットは確信した。バ―ナンキ発言で、住宅担保証券の米FRBの買い取りは6月末で終了するが、一般の債券に買い換えられることが確認された。「これで終わりでない。マーケットの判断は間違っていなかった。」と市場に安心感が広がったことが今日の株価を押し上げたと「モーニングサテライト」の在NYのキャスタ―、末武里佳子氏がコメントしていた。
外国為替見通しについて、「モ―ニングサテライト」番組に出演したセントラル短資FX,長倉弘昭氏は「ドル円相場は一時1ドル=82.80円までドルが買われたが、バ―ナンキ記者会見の後1ドル=82.22円台まで売られた。1ユーロ=1.4784ドルと対ユーロでドルが売られた。ドルは対豪ドルでも売られ、1豪ドル=89.23~31円と豪ドルの上げが目立った」などと解説していた。ドル全面安の動きを受けて、NY金先物相場はオンス1,516.70ドルと最高値を更新した。
「モーニングサテライト」はバ―ナンキ米FRB議長が「大震災に際して、日本人の対応に感銘を受けた。日銀の対応も素晴らしい。流動性が継続されている。」などと語る場面をわざわざ紹介していた。日本の震災復興に対するアメリカの期待感の強さを象徴する発言として取り上げたかったのであろう。
昨日夜の日経CNBCの番組でも、東北で被害を受けたさる電子部品メーカーの記者会見場に米ブルームバーグ、NYタイムズの記者はじめ多数の外国人記者が参加している様子を紹介していた。東日本大震災は日本だけの問題ではない。欧米メーカー自分自身の問題であることが改めて認識される象徴的場面であった。
肝心要の日本はどうか。国会審議のテレビ中継を数分見れば分かる。魂のこもった議論になっていない。政治のリーダー不在でダッチロールを続けている日本人は不幸である。(了)
バ―ナンキ米FRB議長は「過去の経験と分析の結果、6月末に、金融量的緩和政策を終えても、米国経済に大きな影響を与える可能性は低い」と語った、と米ブルームバーグニュ―スが伝える画面を、28日朝のNHK/BS「ワールドWaveMorning」が紹介していた。27日のNYダウはバ―ナンキ発言の後、上げ幅を拡大、前日比95ドル高、12,690ドル、特にハイテク株が多いナスダック株価指数の上昇が目立った。
「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演した米みずほ証券、大宮弘幸氏は「米FRB議長発言、米経済が緩やかながら拡大、インフレ率も安定が続くことが確認されたことから株価は堅調に推移した。NY外国為替市場では、ドルが対ユーロで大きく下げた。原油在庫は増加したがバレル112.76ドルで取引された。特にガソリン在庫が10週連続で減少、ガソリン相場が2008年7月以来の高値をつけた。個人消費への影響が懸念される。」などと解説していた。
一方、テレビ東京系の「モーニングサテライト」に出演した堀古英司氏は「米FOMC(公開市場委員会)の声明文が従来の午後2時15分発表が12時30分に、午後2時15分から今回初めてとなるバ―ナンキ議長の記者会見が開かれた。記者会見の場で、米GDP見通しの下方修正が言及されたあと、米FRBの利上げの時期が当初予測の来年1月からさらに先にずれ込むとの思惑から、NYダウは一段高となった」などと解説していた。
アメリカに、「太陽が出ている間に取り入れをする」ということわざがある。いかにも農業国アメリカらしい。ここでいう太陽とはお金のことである。陽が沈む時間が先に延びるとマーケットは確信した。バ―ナンキ発言で、住宅担保証券の米FRBの買い取りは6月末で終了するが、一般の債券に買い換えられることが確認された。「これで終わりでない。マーケットの判断は間違っていなかった。」と市場に安心感が広がったことが今日の株価を押し上げたと「モーニングサテライト」の在NYのキャスタ―、末武里佳子氏がコメントしていた。
外国為替見通しについて、「モ―ニングサテライト」番組に出演したセントラル短資FX,長倉弘昭氏は「ドル円相場は一時1ドル=82.80円までドルが買われたが、バ―ナンキ記者会見の後1ドル=82.22円台まで売られた。1ユーロ=1.4784ドルと対ユーロでドルが売られた。ドルは対豪ドルでも売られ、1豪ドル=89.23~31円と豪ドルの上げが目立った」などと解説していた。ドル全面安の動きを受けて、NY金先物相場はオンス1,516.70ドルと最高値を更新した。
「モーニングサテライト」はバ―ナンキ米FRB議長が「大震災に際して、日本人の対応に感銘を受けた。日銀の対応も素晴らしい。流動性が継続されている。」などと語る場面をわざわざ紹介していた。日本の震災復興に対するアメリカの期待感の強さを象徴する発言として取り上げたかったのであろう。
昨日夜の日経CNBCの番組でも、東北で被害を受けたさる電子部品メーカーの記者会見場に米ブルームバーグ、NYタイムズの記者はじめ多数の外国人記者が参加している様子を紹介していた。東日本大震災は日本だけの問題ではない。欧米メーカー自分自身の問題であることが改めて認識される象徴的場面であった。
肝心要の日本はどうか。国会審議のテレビ中継を数分見れば分かる。魂のこもった議論になっていない。政治のリーダー不在でダッチロールを続けている日本人は不幸である。(了)