(学校で教えてくれない経済学)
「ワールドWaveMorning」土曜日の朝7時台の放送にWSJ紙日本版編集、小野由美子さんが登場する。今朝は新規上場されたFacebookの話題を取り上げ、①上場直前に公開株数が急に増えた、②米大型株としては「最悪」のスタートとなった、③上場初日にシステム障害が発生したことを問題点として挙げていた。背後にフェイスブックCFOと親密な関係のアドバイザーが存在する。モルガンスタンレーが上場直後に同社の業績見通しの下方修正を一部の顧客にのみ流し、一般に公開されていなかった。これを受けて一部投資家が訴訟を起こす事態に発展しているなどと解説していた。
「ワールドWaveMorning」朝6時台放送トップバッターは恒例によりブルームバーグである。不覚にも名前を聞き洩らした当番組に出演技したさるトレーダーは「5億株という超薄商いだった。NYダウは74ドル下げ12,454ドルで取引を終えた。フエ―スブック爆弾という言葉さえ出ている。フェ―スフックの影響で、キャタピラーなど優良株がつれ安した。月曜休場で取引を手控えた。株離れが進んでいる。欧州不安が消えない。来週金曜日発表の雇用統計までマ―ケットを動かす材料がない。」と全く元気がなかった。
5月24日付け、英フィナンシアルタイムズ(FT)紙記事が、CNBC Asia電子版に紹介されていた。John Authers、Kate Burgess記者連名で「Out of Stock」(株離れ)というタイトルでA4サイズ6枚の詳細な分析記事を載せ、年金運用の世界でゲームのルールが変わった。株のウエートを減らし債券へシフトしている。1.7兆ユーロ(1ユーロ=99円換算:160兆円)運用のAllianzは、90%は債券、株式は6%にすぎない。この傾向は一時的でない。少なくともこの先10年は続くだろう。」と書いていた。日本の年金基金の運用成績も芳しくないと伝えられる。今回のFTの記事も、専門家の間では当り前の話しであろう。一般は知らない。今朝の英フィナンシャルタイムズ紙の記事は、あとで振り返れば、あの時の記事以降、株離れが一層鮮明になったと指摘されるかもしれない。
「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演した三菱東京UFJ銀行、岩岡聰樹氏は「ミシガン大学消費者信頼感指数が冴えず、スペインの銀行、バンキアにスペイン政府が190億ユーロ(約1.9兆円)公的資金投入を発表、欧州金融不安が強まった。株価は値下がりした。ユーロの対ドル相場が1ユーロ=1.2510ドルまで下げ、つれて対円でもユーロは99円台まで値下がりした。この先株価は上値を追いづらい。」などと解説していた。一方、25日のNY原油{WTI}先物相場は、小幅バレル20セント高、90.86ドル、NY金先物はトロイオンス11.50ドル高、1,568.80ドルで取引された。
経済関連ニュースではドイツZDFが、EU会議で討議されたユーロ債発行についてドイツ国内世論調査では、反対79%,賛成14% だった。ギリシャのユーロ圏離脱について意見を求めたところ60% 賛成だったと伝えていた。フランスF2はユーロ不安が進みユーロ相場は対ドルで、2010年来最低を記録した。10年物国債で見れば、ギリシャ国債の利回りは30%、スペイン、イタリアは6% 台である。ドイツ1.36% よりは高いがフランスの利回りは2.47% を維持しているなどと解説していた。ドイツ人からすればドイツ債がユーロ債に足を捉えられたらたまらない。素直な国民感情が世論調査に出たのであろう。ちなみに日本国債の利回りは0.9%弱をキープしている。株離れが進めば、株式投資はリスクが高まる。日本国債格下げの話しは絶えないが、中国が日本国債を買い増しした話しを聞くと、日本株買いの流れが続くかもしれない。
その他の「ワールドWaveMorning」では中国CCTV,上海RTSがともに米国政府が発表した世界人権レポ-トに対して「内政干渉の道具にすべきだない。黒を白というようなものだ。人権問題ではベストはない。ベターだけだ。ウオール街のデモ隊に警官が暴力行為を働いた。アメリカは自由の国だと言うがそれは嘘だ。」と噛みついていた。
中国関連では、シンガポールCNAは「中国で若者の医者離れの傾向が出ている。長時間労働と月5万円という低収入。さらに最近は患者とのトラブルから暴力に付きまとわれている。若い女性が医師と結婚したがらない。交際相手の男性が被害を受けるのではないかと心配でならないからだという。中国の医療制度の将来にとっても新たな懸念となっている。」と紹介していた。
日本では、暴力ではないが、医者が患者から訴えられるケースを懸念して医者離れを助けているという話がある。そのせいか知らないが、病院の掲示板に患者様、患者様と言う言葉が目につく。必要以上に患者が医者にべたべたされるとむしろ患者は落ち着かない。人それぞれであろうが、医者と患者の間には良い意味の緊張感がないと、肝腎要の治療そのものがおかしくなる方がはるかに患者にとって好ましいことではない。
株離れは許せる。しかし、医者離れが進めば、ひとの生き死に関わる。中国に限らない。医者離れは、日本の将来にも禍根を残すだろうと、勝手に心配している次第である。(了)
「ワールドWaveMorning」土曜日の朝7時台の放送にWSJ紙日本版編集、小野由美子さんが登場する。今朝は新規上場されたFacebookの話題を取り上げ、①上場直前に公開株数が急に増えた、②米大型株としては「最悪」のスタートとなった、③上場初日にシステム障害が発生したことを問題点として挙げていた。背後にフェイスブックCFOと親密な関係のアドバイザーが存在する。モルガンスタンレーが上場直後に同社の業績見通しの下方修正を一部の顧客にのみ流し、一般に公開されていなかった。これを受けて一部投資家が訴訟を起こす事態に発展しているなどと解説していた。
「ワールドWaveMorning」朝6時台放送トップバッターは恒例によりブルームバーグである。不覚にも名前を聞き洩らした当番組に出演技したさるトレーダーは「5億株という超薄商いだった。NYダウは74ドル下げ12,454ドルで取引を終えた。フエ―スブック爆弾という言葉さえ出ている。フェ―スフックの影響で、キャタピラーなど優良株がつれ安した。月曜休場で取引を手控えた。株離れが進んでいる。欧州不安が消えない。来週金曜日発表の雇用統計までマ―ケットを動かす材料がない。」と全く元気がなかった。
5月24日付け、英フィナンシアルタイムズ(FT)紙記事が、CNBC Asia電子版に紹介されていた。John Authers、Kate Burgess記者連名で「Out of Stock」(株離れ)というタイトルでA4サイズ6枚の詳細な分析記事を載せ、年金運用の世界でゲームのルールが変わった。株のウエートを減らし債券へシフトしている。1.7兆ユーロ(1ユーロ=99円換算:160兆円)運用のAllianzは、90%は債券、株式は6%にすぎない。この傾向は一時的でない。少なくともこの先10年は続くだろう。」と書いていた。日本の年金基金の運用成績も芳しくないと伝えられる。今回のFTの記事も、専門家の間では当り前の話しであろう。一般は知らない。今朝の英フィナンシャルタイムズ紙の記事は、あとで振り返れば、あの時の記事以降、株離れが一層鮮明になったと指摘されるかもしれない。
「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演した三菱東京UFJ銀行、岩岡聰樹氏は「ミシガン大学消費者信頼感指数が冴えず、スペインの銀行、バンキアにスペイン政府が190億ユーロ(約1.9兆円)公的資金投入を発表、欧州金融不安が強まった。株価は値下がりした。ユーロの対ドル相場が1ユーロ=1.2510ドルまで下げ、つれて対円でもユーロは99円台まで値下がりした。この先株価は上値を追いづらい。」などと解説していた。一方、25日のNY原油{WTI}先物相場は、小幅バレル20セント高、90.86ドル、NY金先物はトロイオンス11.50ドル高、1,568.80ドルで取引された。
経済関連ニュースではドイツZDFが、EU会議で討議されたユーロ債発行についてドイツ国内世論調査では、反対79%,賛成14% だった。ギリシャのユーロ圏離脱について意見を求めたところ60% 賛成だったと伝えていた。フランスF2はユーロ不安が進みユーロ相場は対ドルで、2010年来最低を記録した。10年物国債で見れば、ギリシャ国債の利回りは30%、スペイン、イタリアは6% 台である。ドイツ1.36% よりは高いがフランスの利回りは2.47% を維持しているなどと解説していた。ドイツ人からすればドイツ債がユーロ債に足を捉えられたらたまらない。素直な国民感情が世論調査に出たのであろう。ちなみに日本国債の利回りは0.9%弱をキープしている。株離れが進めば、株式投資はリスクが高まる。日本国債格下げの話しは絶えないが、中国が日本国債を買い増しした話しを聞くと、日本株買いの流れが続くかもしれない。
その他の「ワールドWaveMorning」では中国CCTV,上海RTSがともに米国政府が発表した世界人権レポ-トに対して「内政干渉の道具にすべきだない。黒を白というようなものだ。人権問題ではベストはない。ベターだけだ。ウオール街のデモ隊に警官が暴力行為を働いた。アメリカは自由の国だと言うがそれは嘘だ。」と噛みついていた。
中国関連では、シンガポールCNAは「中国で若者の医者離れの傾向が出ている。長時間労働と月5万円という低収入。さらに最近は患者とのトラブルから暴力に付きまとわれている。若い女性が医師と結婚したがらない。交際相手の男性が被害を受けるのではないかと心配でならないからだという。中国の医療制度の将来にとっても新たな懸念となっている。」と紹介していた。
日本では、暴力ではないが、医者が患者から訴えられるケースを懸念して医者離れを助けているという話がある。そのせいか知らないが、病院の掲示板に患者様、患者様と言う言葉が目につく。必要以上に患者が医者にべたべたされるとむしろ患者は落ち着かない。人それぞれであろうが、医者と患者の間には良い意味の緊張感がないと、肝腎要の治療そのものがおかしくなる方がはるかに患者にとって好ましいことではない。
株離れは許せる。しかし、医者離れが進めば、ひとの生き死に関わる。中国に限らない。医者離れは、日本の将来にも禍根を残すだろうと、勝手に心配している次第である。(了)