アメリカ経済は上昇気流に乗る:12月12日付けニューズウイーク誌日本版(学校で教えてくれない経済学)
「財政の崖」だけで株価は読めない。中国や欧州の財政問題、中東の紛争、気候問題など他にもたくさんある。これらの不安定な要素の方がずっと株価に影響を及ぼす。今、崖が回避出来ればいいと強く望んでいる人々が、結局は損することになるのではないか。政治や政策に関する予想のみを基にして投資判断するのは賢明でない、と近着12月12日付けニューズウイーク(NW)誌日本版に、ダニエル・クロス(ビズネス担当)記者が書いていた。本号は、別ページで、「世界の勢力図を塗り替えるシェ―ル革命」と題して、脱原発からエネルギー勢力図、国家間のパワーバランスまで、あらゆる形で世界を一変させる資源革命とは何かについて、クリストファ-・デッキ―{中東総局長}が書いていた。
国際エネルギー機関(IEA)は今年の年次報告で、「20年頃までにアメリカは世界最大の産油国になる。」とレポートした。「アメリカは、30年頃には原油を中東などから輸入することがなくなり、むしろ余った原油を輸出出来る。こうした予測の根拠は、地下深くにあるシェ―ル(頁岩)の岩盤を破砕して原油や天然ガスを取り出すフラッキング(水圧破砕法)の普及だ。アメリカは世界のエネルギー供給量の約25%を消費している。短期的には、「財政の崖」をうまく回避出来れば、アメリカ経済は上昇気流に乗る。一方、フラッキングを禁止したヨーロッパ諸国や日本のようにシェールガス資源の少ない国は『負け組』になる。石油も天燃ガスも輸入に頼る諸国はお気の毒さまと言うしかない。」と、IEA主席エコノミスト、ファティ・ピロルの言葉を引用して、デッキ―局長は書いていた。
一方、5日のNY市場は、米サービス部門デ―タが予測を上回った、中国の景気刺激策に対する期待から金融株高がリード、前日比82ドル高、13,034ドルで取引を終えた。「財政の崖」を巡る実にばかばかしいやりとり(stupid negotiation)にはうんざりだと話すディ―ラ―の話を5月付けのWSJ紙電子版にMattJarzemsky記者が書いていた。6日朝6時台放送のブルームバーグ出演のMattMiller記者は「ダウは、11時30分に入った、オバマ大統領と会見後出て来た共和党議員が、「財政の崖」のこう着状態は終わると語ったと伝えられた後反発した。」と話した。ブルームバーグ出演のあるディーラーは「相場乱高下は年末まで続く。」と話した。5日のNY外国為替は、1ドル=82.43円、1ユーロ=107.72円へ円売りが進み、NY原油{WTI}はバレル87.88ドル、NY金はオンス1,692ドルだった。
その他のワ―ルドWaveMorningでは7時台放送の 中国CCTVが「習近平総書記は在北京外国学者との集まりで、中国は覇権主義をとらないと語った。」と伝えた。ところが6時台のCCTVは「米下院は、釣魚島を日本が実効支配していることを認めた。ロシアメディアは、アメリカは国際対立を引き起こそうとしていると伝え、マレーシア放送は、日米安保条約の適用を認めることは欺瞞だと伝えていると紹介していた。「中国は、少子高齢化の進行で、二人っ子時代へ?」という記事と「「中国領土」パスポート、中国の思わぬ誤算」という記事が冒頭触れたNW誌に出ていた。仮面の下に隠れた顔を見抜くことが肝心だ。(了)
「財政の崖」だけで株価は読めない。中国や欧州の財政問題、中東の紛争、気候問題など他にもたくさんある。これらの不安定な要素の方がずっと株価に影響を及ぼす。今、崖が回避出来ればいいと強く望んでいる人々が、結局は損することになるのではないか。政治や政策に関する予想のみを基にして投資判断するのは賢明でない、と近着12月12日付けニューズウイーク(NW)誌日本版に、ダニエル・クロス(ビズネス担当)記者が書いていた。本号は、別ページで、「世界の勢力図を塗り替えるシェ―ル革命」と題して、脱原発からエネルギー勢力図、国家間のパワーバランスまで、あらゆる形で世界を一変させる資源革命とは何かについて、クリストファ-・デッキ―{中東総局長}が書いていた。
国際エネルギー機関(IEA)は今年の年次報告で、「20年頃までにアメリカは世界最大の産油国になる。」とレポートした。「アメリカは、30年頃には原油を中東などから輸入することがなくなり、むしろ余った原油を輸出出来る。こうした予測の根拠は、地下深くにあるシェ―ル(頁岩)の岩盤を破砕して原油や天然ガスを取り出すフラッキング(水圧破砕法)の普及だ。アメリカは世界のエネルギー供給量の約25%を消費している。短期的には、「財政の崖」をうまく回避出来れば、アメリカ経済は上昇気流に乗る。一方、フラッキングを禁止したヨーロッパ諸国や日本のようにシェールガス資源の少ない国は『負け組』になる。石油も天燃ガスも輸入に頼る諸国はお気の毒さまと言うしかない。」と、IEA主席エコノミスト、ファティ・ピロルの言葉を引用して、デッキ―局長は書いていた。
一方、5日のNY市場は、米サービス部門デ―タが予測を上回った、中国の景気刺激策に対する期待から金融株高がリード、前日比82ドル高、13,034ドルで取引を終えた。「財政の崖」を巡る実にばかばかしいやりとり(stupid negotiation)にはうんざりだと話すディ―ラ―の話を5月付けのWSJ紙電子版にMattJarzemsky記者が書いていた。6日朝6時台放送のブルームバーグ出演のMattMiller記者は「ダウは、11時30分に入った、オバマ大統領と会見後出て来た共和党議員が、「財政の崖」のこう着状態は終わると語ったと伝えられた後反発した。」と話した。ブルームバーグ出演のあるディーラーは「相場乱高下は年末まで続く。」と話した。5日のNY外国為替は、1ドル=82.43円、1ユーロ=107.72円へ円売りが進み、NY原油{WTI}はバレル87.88ドル、NY金はオンス1,692ドルだった。
その他のワ―ルドWaveMorningでは7時台放送の 中国CCTVが「習近平総書記は在北京外国学者との集まりで、中国は覇権主義をとらないと語った。」と伝えた。ところが6時台のCCTVは「米下院は、釣魚島を日本が実効支配していることを認めた。ロシアメディアは、アメリカは国際対立を引き起こそうとしていると伝え、マレーシア放送は、日米安保条約の適用を認めることは欺瞞だと伝えていると紹介していた。「中国は、少子高齢化の進行で、二人っ子時代へ?」という記事と「「中国領土」パスポート、中国の思わぬ誤算」という記事が冒頭触れたNW誌に出ていた。仮面の下に隠れた顔を見抜くことが肝心だ。(了)