ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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コシノジュンコさん大いに語る(スケッチ&コメント)

2013-02-19 10:04:42 | スケッチ


コシノジュンコさん大いに語る

江嵜企画代表・Ken



コシノジュンコさんが、六甲アイランドにある神戸国際大学で、17日午後2時から講演されると聞き、楽しみにして出かけた。大学の階段教室は講演開始前に満席となった。講演は予定の3時半をオ―バ―して4時に終わった。質疑応答も聞きたかったが、自宅マンション理事会が控えていて、後ろ髪惹かれる思いで会場を後にした。

NHK朝ドラ「カーネ―ション」のメイク番組が流されたあと、コシノさんの講演がはじまった。2日前に、ブラジル、サンパウロでのサンバカーニバルチ―ムの衣装担当の仕事を済ませ、神戸に駆けつけたと口火を切った。ブラジルと日本は地球の正反対に位置している。直行便がない。

ブラジルではNHKテレビしか見れない。現在日系ブラジル人は150万いる。日本で2011年の3:11では津波の映像を毎日見せられ落ち込んだ。その直後に「カ―ネーション」がはじまった。それでどれだけ救われたかとサンパウロでも会う人ごとに言われたと。放送のタイミングが3.11の前でも、放送が今のタイミングでも盛り上がらなかったであろうと、ちょうど良かったたんだと思う。ものごとはタイミングなんですね、と感想を述べられたところが特に印象に残った。

「カーネーション」の主役で話題をさらった母親のエピソードでは、89歳でなくなる直前まで、家族の心配をよそに、合唱団で歌っていた。まず憧れる。年は関係ない。即行動に移す。「今日が一番若いんや。人生これからや」と、岸和田弁丸出しで言っていた。娘3人の中では、自分がそういうところが、母親に似ているのかもしれないと話した。母は反発心も人一倍だった。母は自分のセンスで生き方を磨いていた。

この日の講演のテーマは「アジアの時代」であった。しかし、一端、話し始めると止まらなかった。司会者に促されて軌道修正した。1978年、パリコレに初参加、80年、ポーランドでのフッションショ―、85年、中国、94年ベトナム、09年ミヤンマー、そして昨年、2012年10月には北京で開催した。尖閣諸島で日中が一触即発の最中だった。中国文化部に頼まれた事業だった。多くの事業が中止となった。ファッションショーを無事終えることが出来たと、胸を張った。

3月29~30日、午後8時開演、日越外交関係40周年記念事業としてオペラ「夕鶴」がハノイ、オペラハウスで上演される。コシノジュンコさんは、その衣装を担当する。打ち合わせ中,日本から持ってきて欲しい資料があった。安倍首相のベトナム訪問前日だった。親しくしている安倍首夫人にその場で携帯で電話した。私もベトナムに行くから、持っていくわと、即座に決まったというエピソードを披露した。

ベトナムでのオペラでは、特に日本の文化をアッピールしたいと力を込めた。日本人は中に住んでいるから日本の文化の素晴らしさに気づいていない。外から日本を見ている人はそれが良く分かる。コシノさんは古いものにこそ新しさがあると話したことばが印象的だった。

日本人は余りにも恵まれ過ぎていると話した。ベトナムで打ち合わせ中、しょっちゅう停電した。日本のモデルはショ―の途中で停電すると大騒ぎする。べトナムの女性は平気で舞台を続ける。ミヤンマーもそれは同じで、ショ―の途中で5回6回と停電した。ミヤンマーでは、停電は当り前だからだと。中国でもそれは同じ。日本では停電を知らない人がほとんどではないかと。

4月13日には、沖縄、宜野湾市海浜公園で開かれる琉球海炎祭2013の花火のデザインを担当すると紹介があった。ファッションと聞くと、衣装デザインとばかり思い込んでいた。しかし、デザインひとつで花火の印象が全く変わると。日本で一番早い花火大会になります。みなさん、沖縄へ来られませんかと、さりげなくPRしておられた。

司会者に促されて、本論のファッションの話がはじまったのは、時計をたまたま見たら3時5分だった。講演がはじまって、1時間以上たっていた。フアッションを一言で言えばオシャレすることですと、彼女は言った。気持ちのきりかえができるのですとも言った。ファッションとは、先を読むことだとも言った。メイクは自分の言葉。個性で作り上げていくもの。それを決めるものが、センスなんですと。センスいいね、それで決まり、なんですと。それは、頭で考えることではない。パッと見て、あっ、とすぐわかる。瞬間的なんですねと。

センスという言葉がなんどもコシノジュンコさんの口から飛び出した。いざという時のために何度も失敗したらいいのですと。一杯努力して、いっぱい、いっぱい失敗したらいいのですと。センスはトータルなんです。人生そのものなのかもしれないと。見えない物が通じているのがセンスなんです。それを磨くのです。それには体験することです。そして思ったことを行動するのです。それが経験なんですと。ナデシコのユニフ―ムをピンクに決めた時もそうだった。サッカーではピンクなんかありえぬといわれていた。いまナデシコジャパンのピンクのユニフ―ムが当たり前になった。

俄然、熱気をはらみ驀進するコシノさんの言葉を全て拾えていないことを白状する。講演会というより、迫力あるト―クショ―だった。素晴らしい機会を与えていただいた神戸国際大学にひたすら感謝である。(了)

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