日本の大学生、8人に1人が勉強時間ゼロ、14日朝放送のＮＨＫＢＳニュース（学校で教えてくれない経済学）

バレンタインデ―の2月14日、ワ―ルドWaveMorning「世界の扉」コーナーで、チョコレートの原料、カカオの産地、シェラレオネのある生産業者が「バイヤーの言い値で売るしかない」と語る様子を映していた。消費者にとって少し高くなっても、ファンドしたお金を直接生産者に渡して、生産者の自立を目指す。チャリティーではなく、貿易を通じて公正に取引を行うと謳った、フェアトレ―ド（FairTrade）の現状について紹介していた。今朝5時45分放送のモーニングサテライトでは、日本で、バレンタインデーにチョコレートをもらった男性が女性に花を贈るキャンぺ―ンが徐々に広がってきている。国内の花の生産者は、安い輸入花の増加により厳しい状況に置かれているが、少しでも国産の花の需要振興につなげたいと努力していると紹介していた。

先のシェラレオネでは10年以上続いた内戦で7万人以上が死亡した。一人当たりＧＤＰが300ドルと世界で最も貧しい。カカオ農家は子供にチョコレートを買ってやるお金がない。貧困がテロの温床にもなっている。NPOの調べによればフエアトレードは世界で5,500億円、日本でも2011年で55億円と少しづつ伸びていると解説していた。週末訪れたデパートのチョコレート売り場は若い女性客でむんむんした雰囲気で盛り上がっていた。メ―カ―も商魂たくましく売り込みに余念がない。時に、フエアトレードの存在や、極貧状態を強いられているカカオ農家にも思いをはせてみることも必要ではないかと思う次第である。

地上波を見ずにＢＳにはまっている。今朝6時台のBSニュースで日本の大学生の勉強時間が1日平均39分、勉強を全くしない学生が8人に一人である。学年別に見ると、勉強ゼロ時間の学生が、1年生7.6%、2年10.2%、3年11.7%、4年12.8%と卒業が近くなるほど勉強しないことが分かったと流していた。大学に入るとそれまでの受験勉強の反動もあって勉強しなくなる傾向は昔からあった。しかし、改めて今の大学生がここまで勉強しなくなっているのかと知ると怖しくなった次第である。勉強をしなくても食べることに困らないからだろう。チョコレート1枚買ってやれないシェラネオレのカカオ農家は極端な例としても、飽食ニッポン、勉強しない大学生、ニッポン万歳の現状を垣間見る思いだ。

話は飛ぶ。13日ＮＹ市場は、商い閑散の中、ＮＹダウは前日比35ドル安、13.982ドルで取引を終了した。NY外国為替市場では、1ドル=93.16円、1ユーロ＝125.36円で取引された。ＮＹ原油【WTI】はバレル97.01ドル、NY金相場はオンス1,644.20ドルだった。ワ―ルドWaveMorning「経済情報」に出演した米国野村証券、後藤祐二朗氏は「今週末にＧ20を控えてやや円高が進んだ。全般様子見が続いている。」と解説していた。ニュ―ズウイーク誌日本版最新号で円安を特集、為替相場に踊らされる日本経済の欠陥について分析している。物作りで生きて来た日本が為替頼みだけで生き延びられるわけがないだろう。

年寄が勉強しないのはある程度理解出来る。若者が勉強しない日本に未来はない。（了）