縄文直観塾:卓話者:佐藤眞生氏
江嵜企画代表・Ken
「考えることばの事典」出版記念として『縄文直観塾』が、8月15日(土)午後1時
から大阪茨木市にあるローズワムで開かれ、著者の佐藤眞生氏の話を堪能した。
講演途中の質問OKは佐藤流。参加者から次々質問が飛ぶ。卓話者が間髪を入れず
質問に答える。丁々発止のやり取りで会は大いに盛り上がった。
日本語は縄文時代から使われ、意味や感性が共有されている伝統的言語であると
佐藤さんは口火を切った。言葉に魂が宿っていると話は続く。48音の一音、一音に意
味がある。音は波動だ。言霊は波動だから心にしみる。
物を考えるのは頭ではない。頭痛も腹痛も共に体が訴えている。発想の起点は身
体。身体が宇宙と自然を体感する。すなわちこれが直感だ。身体発想は快を選ぶ。直
感の後付けが理論。頭で考えた理論はダメと佐藤さんは一蹴した。
講演の途中、佐藤さんは認知症の奥様とのさる老健施設での体験を生々しく語っ
た。誰がいつから「ボケ」に「認知症」という言葉を使い始めたのかと佐藤さんは語
気を強めた。佐藤さんは、臭いの世界を疎かにしていると指摘。共鳴した。
排泄は時間で決められるものではない。ところが施設では何もかも時間で決められ
る。その影響で「認知症」は日増しに進行した。200日強施設通い続けたが、佐藤さ
んは奥様を自宅に引き取った。臭いのある生活が戻った。奥様の症状は改善の方向を
たどっているそうだ。会場から拍手が起こった。
昔ながらのボケでなぜいけないのかと佐藤さんの話が出たとき、生前、藤山寛美さ
んが差別用語という規制が生まれた結果、芝居そのものが面白うなくなったと話して
おられたと、僭越ながら、筆者が割り込んだ。
追いかけるように参加者の一人が、「認知症」という名前を「おぼろさん」と呼ぶ
ようにしてはどうかと新提案した。「ぼけ」は「ほほける」から来た美しい日本語で
ある。「ぼけ」のどこが差別用語なのか理解できないと参加者全員が盛り上がった。
この日の1時間のやり取り全てを書ききれない。生放送でインターネットで流され
たが、ご関心の向きはUチューブ「縄文直感塾 佐藤眞生」で検索願えればありがた
い。
(了)