フジッコ(株)鳴尾工場見学
江嵜企画代表・Ken
昆布や煮豆でおなじみのフジッコ(株)鳴尾工場見学会が西宮文化協会三月行事として3月15日(水)午後1時半から開かれ、楽しみにして出かけた。阪神電車甲子園駅下車、阪神バス鳴尾浜線に乗り換え、約20分で工場に着いた。西宮文化協会メンバー有志、おなじみの方々ともバスの中で歓談でき幸いだった。
はじめに玄関そばにある会議室でフジッコ(株)の沿革、会社概要、商品説明、売り上げ状況などについて係の三輪氏が正面プロジエクターで説明した。会場の様子をいつものようにスケッチした。説明会の後、見学コースに沿って案内があった。見学は微生物検査室からはじまった。次に品質検査、いろいろあって、目視検査室などを巡回した。食べ物を扱う会社なら当然のことであろうが、特に健康面、食の安全、安心に当社が、いかに力を入れているかが強く印象に残った。
見学コースガラス窓越しに「ごま昆布」の生産現場を見学した。アームロボットが随所で活躍していた。無人化がいかに進んでいるかがよく分かった。案内役の三輪氏は「昔は自分も手で持ち運びしていました。今は全部ロボットがやります。」と眼下で目まぐるしく動くロボットを指さした。「人間は袋詰めのとき袋についた水を拭き取ったり、袋の中身の昆布が均等に収まっていないとその袋を取り除くなどの作業にほぼ限定されています。」と三輪氏は話した。
箱詰めが終わった商品をアームロボットが台車に手際よく載せ、配送先ごとに分けて送る様子をただただ驚きながら眺めた。三輪氏に「ロボットは全て日本製ですか」と素人質問したところ「ご覧の通りです」と機器に表示された日本の企業名を指さした。日本で今、深刻な人手不足が進む中、多くの企業が人手を省き、いかに人件費削減でコストを下げようとしているかを実感した。
説明会に話を戻す。「当社は、昭和35年(1960)11月、神戸市東灘区で3人で会社を始めました。」と三輪氏は口火を切った。「社名は(株)富士昆布。日本一の富士の山を目指す意味を込めました。」と話を進めた。昭和60年(1985)に社名をフジッコ株式会社と変更した。平成2年(1990)、大証2部上場を果たす。平成3年(1991)に西宮から本社を神戸市中央へ移した。
平成9年(2002)東証・大証1部上場のあとも順調に事業を発展させ、平成17年度には年商608億円を達成した。三輪さんは「社員はグループ全体で2,100人。鳴尾工場では社員は100人ほどでパート方が多いです。」とさらりと話した。
三輪氏は「当社はごま昆布とおまめさんの会社で知られていますが、現在の売り上げ構成は38%は総菜です。次に昆布製品が31%、お豆さんが22%、ヨーグルト10%、デザート5%、その他2%で、その他の中に、ワインがあります。」と話したあと「昨年11月、トランプ米大統領が訪日されましたが、晩餐会に当社のワインも出されました」と紹介した。
見学コース途中、商品コーナーにフジッコワインも並べてあった。三輪氏に「西宮文化協会の月報に見学会の様子を掲載願う予定だが、先ほどのトランプさんの晩餐会でのワインの話を書いていいですか」と念のため確認した。三輪氏は「すでにインターネットでも紹介されています。一部新聞にも載りました。どうぞお書きください」とお墨付きをもらった。
帰宅後「フジッコワイナリー」をヤフーのブログで検索した。「米大統領来日の晩餐会に登場した白ワインを作った勝沼「フジッコワイナリー」の魅力」のタイトルの記事を見つけた。一連の記事には「トランプ大統領をもてなすために2本のワインが用意された。そのうちの1本がフジッコワイナリー、もう1本が「ソラリス」、マンズワイン小諸」と出ていた。値段を調べるとフジッコワインは@1,800円、ソラリスは@7,000円だった。
収穫の多いフジッコ(株)鳴尾工場見学会をご用意いただいた西宮文化協会事務局の皆様にひたすら感謝である。(了)