この「診断即治療」は、 「しちせいブログ」にも転載しています。
普通は4本使います
董氏の鍼に「花骨一穴」というのがあります。
第一中足骨と第二中足骨の間に4本鍼をします。
このブログにも、7〜8年前に何度か書いたツボです。
これは耳鳴りに使うツボですが、効果が確認できなかったので、いつしか使わなくなってしまいました。
私のやり方が悪かったと思うのですが、鍼の太さも関係あると思います。
中国鍼は太いので、日本の鍼より強刺激になります。
最近気付いたことですが、「経筋腱収縮牽引」の原理を見つけた時に、その部位の筋肉や腱の過緊張に気づいて、そこから始まったのが「経筋絵腱収縮牽引の原理」になったのです。
これは、『人体惑星試論奥義書』にも書いたのですが、肩の痛みの原因を追求した結果、見つけたものでした。
つまり、その部位は、肩の痛みも治せる可能性があるということです。
ということで、先日も「肩の痛み」に使ってみたのです。
それなりに効果はありましたが、肩関節の治療法はたくさんあるので、その方の症状に応じて使います。
董氏の鍼では、一経絡上に何本か鍼をするのが多いのですが、巨鍼の使える人なら、巨鍼1本で解決できます。
そして、確か「深谷灸」の本で、一経絡上への取穴をたくさん取るのは、
「ツボを殺す」と言われ、あまり好まれません。
もっとも、それは「直灸」だからかも知れませんが、経絡(経穴)を重視した考えだと、深谷灸の理論の方が正しいように思われます。
経穴では、「この一穴で」という考えがあるからです。
そうでないと、五行穴の理論と合わないからです。
五行穴とはつまり、脈気の流れを水の流れに喩えて、
井穴(出るところ)
栄穴(溜るところ)
兪穴(注ぐところ)
経穴(行くところ)
合穴(入るところ)
となっているので、この五行穴から2つ、或いは3つを選穴すると、この理論での流れが説明しにくくなってきます。
つまり、水は高いところから低い処に流れるのが正常で、一つ飛びに流れる事がないからです。
ま、でも、これは一つの理論であり、実験しないとわかりません。
董氏の鍼では、一経絡上に何か所か鍼をしますが、それは経絡と考えると抵抗があるかも知れませんが、「筋肉」と考えると「鍼の弛緩作用を利用した」ことになるので、抵抗はなくなります。
※ 一つの理論が全て正しいと考えないほうがいい
論語にも、
『学べば即ち固にならず』(学ぶ事で頑固にならなくていい)とあるではないですか。
要は頭の柔軟さではないでしょうか。